鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

不況だからコンサルタントは使わない?

かつて、私がフリーランスになりたての

ころ、中小企業診断士の資格を持つ、

会社勤務の知人から、次のようなことを

言われたことがあります。


すなわち、「現在は不況だから、コンサル

タントを利用しようとする中小企業は

少ないだろう」というものです。


今回の記事の本旨とは関係がありま

せんが、そのような考え方から、彼は、

フリーランスにはならずに、会社に勤務

し続けていたようでした。


話しを戻して、その考え方が正しいか

どうかは私も判断はつきませんが、

確かに、会社の業況がよくないときに、

もしコンサルタントとの契約があったと

したら、経費を節約しようという観点から

契約を解除することになる可能性は高い

かもしれません。


ただし、私がフリーランスになってから

気づいたことですが、業績のよい会社は

コンサルタントを積極的に活用している

ということです。


しかし、これは、にわとりとたまごの

ような関係かもしれません。


というのは、業績がよいからコンサル

タントを利用できるのかもしれません。


ただ、私は、前述のような会社は、

コンサルタントを雇っているから

業績がよいというよりも、コンサル

タントの利用の仕方が上手だから業績も

よいのではないかと思っています。


逆に、コンサルタントを雇っているにも

かかわらず、業績が悪くなった会社は、

コンサルタントの利用の仕方が悪いか

よいコンサルタントを見分ける目が

なかったからではないかと思います。


というのも、私は過去に、コンサル

タントと名乗りながら、実は、会社の

経営者の腰巾着的な存在でしかなく、

会社の発展のために尽くしていないと

いう人を見てきています。


そして、そういう人を近づける経営者の

方も、脇が甘いのではないかと考える

ことができます。


ここまでの内容からは、「この記事を

書いている六角がコンサルタントだから、

コンサルタントをを利用する方が会社の

利益になるという、手前みそ的なことを

書いている」と受け止められてしまう

かもしれません。


しかし、私は、今回はコンサルタント

例に書きましたが、能力の高い経営者は

何に支出すべきか、どういう人とつき

あうべきかという判断にたけていると

思っています。


コンサルタントに限らず、どういう

人材を雇うべきか、どういうことに

経費をかけるべきか、どういう事業に

進出すべきかという判断が上手だから、

結果として業績がよくなるのだろうと

思います。


冒頭の、不景気だからコンサルタント

との契約を打ち切る会社があると

すれば、それは、その会社にとって

コンサルタントが不要なのではなく、

その会社はコンサルタントを活用

できるだけの余地が少なかったから

だと私は考えます。


最後に、公平さを保つために付言すると、

原則として、コンサルタントは、フィー

以上に顧問先の会社の利益を増加させる

だけの能力があることを保証しなければ

なりません。


前述の記事は、そのような前提で書いて

います。


能力がないのに顧問契約を結ぶので

あれば、そのコンサルタントは顧問先

から見て、無駄な費用を支出させて

いるだけになります。

 

 

 

 

 

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3つの融資方針

先月、建設会社さまの融資申請のご支援の

ときに私がつかった資料について、シェア

する旨をブログなどでお知らせしたところ

意外と多くの方から、資料の送付の申し

込みがありました。


融資申請のご支援に関心が高い方が多いと

いうことについて、あらためて実感した

ところです。


また、私は、定期的に融資勉強会を開いて

いるのですが、そちらでも、融資の上手な

申請方法が分からないという方が多いと

いうことを実感しています。


(融資勉強会の詳細については、こちらを

ご参照ください。

https://goo.gl/Arsljj


当然のことながら、私はかつて銀行勤務

時に融資審査を担当していたこともあり、

融資の審査過程は分かるわけですが、

経験のない方から見て、それはまだまだ

ブラックボックスなのだと、勉強会を

開くたびに感じます。


今回は、融資審査に関する誤解のひとつに

ついて述べたいと思います。


結論を簡単に述べると、銀行から見た

融資先は大きく3つに分けることが

できます。


ひとつめは、積極的に融資をしたい会社、

ふたつめは、融資するにはよく吟味しな

ければならない会社、みっつめは、吟味

するまでもなく、融資はしたくない会社

です。


このように書くと、特に真新しいこと

ではないように感じると思いますが、

問題は、もしかしたら融資を得られる

かもしれない会社と、融資はまったく

受け付けられない会社を見極めることが

必要だということです。


融資に悩んでいる会社は、銀行が積極

方針をとる会社以外の会社です。


ですから、よく吟味して融資を決める

会社と、融資はしたくな会社が悩む

ということです。


しかし、士業の方から顧問先で融資に

悩んでいる方のご紹介をいただくとき、

そもそも、銀行が融資をしたがらない

という会社が約半分をしめます。


これは当然とは言えなくもないですが、

士業の方としても、そこを峻別できるか

どうかで、顧問先からの評価がかなり

かわると思います。


要は、融資を受けられる見込みがない

ような状態になってから、融資の相談に

のることは意味がないし、融資を受け

られなくなるような状態になる前に、

いろいろな助言をすることの方が、

士業として評価されると思います。


では、銀行が融資したがらない会社とは

どういう会社かといえば、おおよそ、

次の通りです。


(1)債務超過になっている。


(2)過去に粉飾したことなどがある。


(3)業績がよくない上に、経営者自身に

改善策を説明できる能力がない。


(4)反社会的な組織とのつながりがある

疑いがある。

 

現実には、これらのような会社について

融資を受けられる方法はないかという

ご相談を受けることは少なくありません。


100%ないということはありませんが、

そのような案は、経営者側に受入れられ

ないものが多いというものになります。


ですから、結果として、融資は受けられ

ないということになってしまいます。


ただ、そのような会社の弱みにつけこみ、

違法な方法で融資をあっせんする人が

いるということも知っていますが、そこ

まで足を踏み入れてしまうと、ほぼ、もう

会社は回復できなくなってしまうでしょう。


銀行が融資をしたがらない会社の多くは、

経営者の方が独善的であったり、外部の

専門家には耳を貸さないために、その

ような状況に陥っているということが

多いでしょう。


ですから、そのような会社については、

あまり深いところまでお付き合いする

ことは避けることが賢明であり、早い

段階でそれを見極めることが専門家と

しては得策だと私は考えています。

 

 

 

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コンサルタントは顧問先の味方か?

今回は、コンサルタントとその顧問先との

関係について私が考えるところについて

述べたいと思います。


それを説明するために、ひとつの例を挙げ

たいと思います。


日本放送協会の前会長が、かつて、「経営

委員は会長の味方をしてくれない」という

ことを話ししていたそうです。

(ご参考→ https://goo.gl/kZbrdY


日本放送協会の会長は、一般の会社で

言えば、社長にあたり、経営委員は、

取締役に相当します。


ただし、経営委員は、直接、協会の運営

にはかかわることはないので、一般の

会社の取締役よりは、やや、監査役に近い

立場にあると言えます。


前会長が前述のようなことをお話しした

のは、前会長の「失言」が続き、それが

批判されていた時期でした。


前会長は、ご自身の発言について誤解され

ていると考えていたようであり、そこで、

経営委員にも前会長を擁護することを期待

していたのでしょう。


これに対して、経営委員は、次のように

前会長に対して反論しました。


すなわち、「自分を取り巻くガバナンスの

仕組みが厳格であればあるほど、その人

たちに信任されているということの重みは

大きいのです。


ある程度しっかりとしたガバナンスが

会長を信任しているということになる

のです。


それによって会長の権威は非常に高まる

わけです。


ガバナンスとはそういうものなのです。


自分がやりたいことにケチをつけている、

あるいはチェックしようとしていると

いうように理解してはいけないのです」

というものです。


私は、これを聞いたとき、この経営委員の

役割は、コンサルタントの役割に近いと

感じました。


もちろん、前述の経営委員の発言には、

「ガバナンス」という言葉が使われて

おり、それは、法律的には、社長以外の

取締役や、監査役が担うことになって

いますが、いわゆるオーナー企業では、

取締役や監査役は法律的な関係よりも

人的なつながりが強く、実態としては、

あまり機能しているとは言えない

でしょう。


ですから、そこにコンサルタント

果たすべき、役割があると思っています。


ここで、前述の前会長の意味する「味方」

の意味が、経営委員とは異なっていると

いうことに注目すべきだと思います。


前会長は、ピンチになっている自分を

擁護することが味方になることだと

考えているのでしょう。


一方で、経営委員は、ガバナンス、

すなわち、チェック機能が厳格であれば

あるほど、会長が信任されているという

ことになるとお話しされています。


これを分かりやすく言いかえれば、

前会長(または社長)が裸の王さまに

ならないようにすることが、前会長

(または社長)にとっての味方になる

ということです。


ところで、ここで、「それでは、

コンサルタントは、いつも正しいことを

言ってくれるのか」という疑問を持つ

方もいらっしゃるでしょう。


これは、100%保証できません。


しかし、コンサルタントは、ひとつの

会社に深くかかわっていない一方で、

多くの会社に広くかかわっています。


だからこそ、客観的に、よい会社や

悪い会社の例をたくさん知ることが

できます。


コンサルタントも完全ではありま

せんが、コンサルタントとして、

ひとつの事業に専念している顧問先が

単独ではなかなか分からないことに

ついて、価値ある助言をできるように

していることに、責任を持っている

立場にあります。


そういった意味では、もし、コンサル

タントが、役立つことを助言できない

とすれば、それは、無能なコンサル

タントと言えるでしょう。


そして、コンサルタントが最も避けな

ければならないことは、社長の太鼓

持ちになり、社長を裸の王さまにして

しまうことです。


これは、社長の機嫌は良くなりますが、

決して会社をよくすることにはなりま

せん。


そして、コンサルタントも自らを無能

であることを証明してしまいます。


私は、もし、顧問先から誤った意味

での「味方」になって欲しいと依頼を

受けた場合は、それをいさめるように

しています。


それでも、顧問先が考え方を変えない

場合は、私からコンサルティング

辞することにしています。


悲しいことですが、そうしなければ、

コンサルタントとして自らを否定する

ことになってしまいます。

 

 

 

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トイレは大切

先日、テレビニュースで見たのですが、

豊島区はトイレをきれいにしようとして

いるそうです。


参考→ https://goo.gl/VKAtIl


これは、豊島区が消滅可能性都市になった

対策のようです。


消滅可能性都市とは、少子化や人口減少に

よって、存続が危ぶまれている都市のこと

だそうです。


トイレをきれいにすることによって、

若い女性が「子連れでも安心して暮らせる

街にしたい」という意図のようです。


トイレがきれいであることに越したことは

ないということは、誰もが理解できると

思います。


特に、小さなお子さんといっしょに外出

する女性にとっては、おむつ替えなどが

できる場所がきれいなところでないと、

避けてしまうということは無理もない

でしょう。


ポイントは、きれいなトイレがあるという

ことは、女性にとっては、ほぼ必須条件に

なっているということです。


極端なことを言えば、美味しいケーキが

食べられるお店があっても、トイレが

狭かったり衛生的でなければ、来店して

もらえなくなる可能性が高いということ

です。


ここまで書いたことも、誰でも分かって

いることであり、かつ、私が述べるまでも

ないことなのですが、意外と配慮が少ない

お店や施設が多いと私は感じています。


その原因の一つは、お店や施設の経営者、

管理者にとって、トイレは重要度が低い

のだと思います。


やはり、来店客は、商品やサービスの

良さに左右されると考えてしまいがちで、

だから、トイレを良くしようということを

優先的に考える方は、少ないのでしょう。


また、小売業の方は、店内にトイレが

あると、万引きなどに利用されてしまう

ので、トイレそのものがなかったり、

いったん店を出てからでないとトイレに

行けないように、店舗とトイレの入り口を

分けていたりします。


トイレの入り口が店の外にあると、

従業員の方の目が届きにくいので、あまり

きれいにはなっていないことが多くなり

がちでしょう。


そして、もうひとつは、意識の低さです。


私は都内でよく喫茶店を利用しますが、

トイレで石けんが備えてあるところは、

約半分で、さらに、石けんが備えて

あっても、ディスペンサーの出口が

壊れていたりつまっていて、石けん液が

出ないということもあります。


トイレに点検表があるお店は多いですが、

前述のような不備のあるトイレはその

点検も形式的になっているのでしょう。


とうぜん、経営者や管理者は、そこまで

気が回っていないということがわかって

しまいます。


ここまで書いてきた結論としては、

トイレは顧客を訴求するための重要な

要因になってきているということが

ひとつです。


もうひとつは、経営者、管理者の方は、

トイレをきれいにしていると思っていても

意外とおざなりにされがちであり、意識

していないと、顧客からは評価されないと

いうことです。


トイレには特別の配慮をしている自信が

あるという方は別ですが、業績をあげる

ひとつの方法として、トイレを見直すと

いうこともご検討することをお薦め

したいと思います。

 

 

 

 

 

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‘返信’は3文の得

私もフリーランスになって9年が経ち、

その間、さまざまな考えの人にお会いして

きたため、あまり自分の意見は述べない

ことが望ましいと思っているのですが、

先月、いくつかのできごとを経て、やはり

述べた方がよいと感じたため、今回は、

そのことについて書きたいと思います。


とはいえ、それほどもったいぶることでは

なく、「返事は確実に出しましょう」と

いうことです。


私がお会いした方の中には、あえて、

返事はしない、または、返事はした方が

よいかもしれないが、手間かかるので

出さないという人もいました。


しかし、やはり返事は出した方がよいと

思います。


返事は、ネガティブなものでも書く方が

よいです。


例えば、依頼ごとを受けて、それを断る

場合であっても、「今回は残念ながら…」

と返事を出す方が、出さないよりは印象は

よくなります。


私も、最近、「●●の仕事ができる人を

紹介して欲しい」という依頼を受ける

ことが増えて来たのですが、その場合、

かつて何かの用件を伝えたときに返信の

ない人よりも、返信のある人の方が、

紹介をしやすいと感じます。


返信がない人は、例えば、自分が電子

メールを出しても、読んでもらえないかも

しれないとか、紹介した相手に対しても

電子メールや電話で返事をしてもらえない

かもしれないと思ってしまうからです。


そして、先月は、何件かお仕事をご紹介

したのですが、そのうちの数件が、紹介

した人から紹介された人に対して、連絡が

少なく、仕事を進める上で支障が出たと

私も叱られてしまいました。


ここまで文字で読むと、「紹介しても

もらったのに、連絡しないというのは

とてもひどい人なのでは」と思う人も

いるかもしれませんが、連絡をしないと

指摘した当事者は、意外と自分は問題

あるようなことはしていないと認識

しているようです。


これはどちらが正しいかということは

議論しても結論が出ないと思いますが、

ビジネスに携わるものとしては、顧客に

不快感を与えないこと、また、よい

印象を持ってもらえれば、さらに売上の

増加につながると考えれば、あまり賢明

ではないと思います。


よく、コンビニエンスストアに入店した

とき、店員の方が「いらっしゃいませ」

と、すぐにあさつをしますが、それは、

ほぼ条件反射で行っているのでしょう。


返事をするというのも、条件反射的に

行えば、それだけでも返事をしない

よりも、ずっと効果が大きいと私は

思っています。

 

 

 

 

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複雑か、単純か

私はスターバックスコーヒーが好きで

よく利用します。


でも、その割には、注文はコーヒーだけ

です。


いっぽう、大学生の私の長女も、スター

バックスで新商品が出るたびに、それを

目当てに店にいっているようです。


私のような古い時代のものは、スター

バックスの商品名を覚えることは難しく、

ついつい、「きょうのコーヒー」などと

注文してしまいますが、若い人たちは、

新しい商品を間違うことなく注文できる

ので、自分の歳を感じてしまいます。


でも、むしろ、スターバックスは、

商品名が長いことがウリになっている

わけですから、同社が標的とする若い

人たちが、同社の商品をきちんと注文

できるのは当然でしょう。


32種類の商品があるサーティーワン

アイスクリームも、スターバックス

似ているお店といえるでしょう。


小売業の例では、とにかく雑多なものが

売っているドン・キホーテや、100円

ショップなどが挙げられるでしょう。

 

いっぽうで、複雑な注文をさせない例も

少なくありません。


先月まで、セブンイレブンでは

「朝セブン」というキャンペーンを

行っていました。


すなわち、コーヒーとパン1個をあわせて

買うと、200円に値引いて販売すると

いうものです。


このような単純な組み合わせによって、

顧客への訴求を高めようとすることが

狙いだと思います。


牛どん店も同様だと思います。


最近は、カレー、そば、うなぎなども

販売するようになっていますが、むしろ、

ほかの商品を販売してしまうと、

牛どん店らしくなくなってしまうと

感じる人も多いのではないでしょうか?


私の地元にある、ぎょーざ専門店の

みんみんは、メニューはいたって

簡単です。


基本は、ぎょーざしかなく、注文する

ときは、ぎょーざを焼くのか、揚げる

のか、お湯で煮るのかという3つの

調理法を指定するだけです。


でも、みんみんに来る人は、

このような単純さを支持しているから

来店するのでしょう。


そして、メニュー作りに長年悩んでいる

店が、マクドナルドです。


同社には、速く食事を済ませたいという

人も来るし、いろいろな種類のハンバー

ガーを食べたいという人も来ます。


速く食事を済ませたい人から見れば、

メニューは単純でよく、注文の列の

先頭の人が、どれにするか迷いながら

時間をかけて注文しているところを見ると

いらいらの原因になるのではないで

しょうか。


マクドナルドのメニューの変更が頻繁な

理由は、どういったメニューが適切か

ということが何年経っても固まらない

という点にあると私は思っています。


(とはいえ、逆に、メニューが固定的

であることが必ずしもよいとは限らない

ということも付言しておきます)


今回の記事の結論は、自社の商品は

どういう方法で売ることが最善か

ということをよく考えましょうと

いうことです。


これは、マーケティングミックス

いい、商品に合った適切なマーケ

ティングを行うことが大切という

ことです。


(参照→「図解でわかる小さな会社の

経営戦略いちばん最初に読む本」

http://amzn.to/UJc6y2


このことも、多くの方がすでに分かって

いるとお考えであると思いますが、その

一方で、むやみに商品数を増やしたり、

関連の薄い商品同士を揃えて標的顧客が

明確になっていないというお店がの例は

少なくありません。


自社は単純路線で行くのか、複雑路線で

行くのか、複雑路線をとるとすれば、

どういうテーマで商品を揃えるのかという

ことを考えることで、売上が増加する

ヒントが得られるかもしれません。

 

 

 

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お礼状を書けるようになるには

私ごとで恐縮ですが、フリーランス

なりたてのころは、なるべく多くの方に

私のことを知ってもらいたいという思い

から、始めて出会った方には、お礼の

はがきを書き、当日か遅くても翌日には

投函をしていました。


書いたはがきの枚数は、約5年間で、

約2,000枚になったと思います。


正直なところ、私の場合、はがきを書いた

ことで、直接に売上になった例はありま

せん。


ただ、顧問先の方に対して、営業活動の

工夫のひとつとして、お礼状を書くことを

勧めることもあるため、もし、自分自身が

お礼状を書いたことがなかったとしたら、

そのようなことを説得力をもって助言する

ことはできなかったであろうと思って

います。


ところで、先日、「脱・値引き営業」と

いう本( http://amzn.to/2niT3dX )を

読みました。


著者の山口さんは、東京都町田市の家電

販売店、でんかのヤマグチの経営者の

方で、そのお店では手厚いしたサービスを

行うことで、安値で攻勢してくる大手家電

販売店に顧客を奪われることなく、利益を

得ることができるということを実証して

います。


ご参考→ http://d-yamaguchi.co.jp/

 

サービスの中には、お礼状を書くことも

もちろん含まれており、決してお礼状は

ばかにできない手法であるということに

私は心を強くしました。


では、このような手法を行っているお店が

あるのに、他の会社はなぜその手法を実践

しないのかという疑問が残ります。


その理由にはさまざまなものがあると考え

られますが、そのひとつは、「いちいち

礼状を書くのは、そもそもむりだ」と

思ってしまう人が多いからだと思います。


また、「とにかく実践してみよう」と

思ってみても、3日坊主になってしまう

人も多いと思います。


では、やれる仕事と思うことと、

やれない仕事と思うことの違いは、

なんでしょうか?


私の新刊( http://amzn.to/2lu3fU4 )

でも少し触れたのですが、やれると

思う仕事は、「無関心圏の中にある

仕事」といい、逆に、やれないと思う

仕事は「無関心圏の外にある仕事」と

言います。


社長が従業員の方に対して「お客さま

には、笑顔で接しましょう」と指示

すれば、多くの方は何の疑問もなく

受入れると思います。


これが、無関心圏の中にある仕事です。


一方、「1日100件の顧客を訪問し、

10件以上契約をとってきなさい」と

社長が指示した場合、疑問を持つ方も

出てくるでしょう。


このような仕事は、疑問を持った方に

とっては、無関心圏の外にある仕事と

いうことになります。


ここでは、無関心圏という言葉を説明

しましたが、実は、この言葉を知った

というだけでは意味はありません。


ただ、経営者としては、自社の従業員の

方の無関心圏の大きさがどれくらいか

ということを把握し、それを広げて

いくということが大切な仕事になって

いるということをお伝えしたいと

思います。


このように書くと、そんなことは当たり

まえと思われる方も多いと思いますが、

結構、唐突に無茶な指示をしておき

ながら、それが遂行できないと、従業員の

方が能力がないと不満を口にする経営者の

方を見ることがあります。


確かに、従業員の方の能力は高いことに

越したことはありませんが、現状を改善

していくことが経営者の方の役割である

ことを忘れる方も多いと思います。


お話しをはがきに戻すと、「お礼状で

成功している会社があるから、きょう

から、来店した顧客全員に礼状を書く

ように」と、いきなり社長が指示を

しても、それが無関心圏の外にある

仕事であれば、実際には従業員の方は

動かないということです。


では、無関心圏を広げて、はがきを書く

ことが無関心圏の中に入るようにする

にはどうすればよいかということは、

また別の機会に書きたいと思いますが、

思い付きでは、手厚いサービスの実践は

できないということです。

 

 

 

 

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