鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

銀行は融資先の何を審査するのか

融資を申し込んだ中小企業経営者の方 から、「銀行は自社の事業のことを ぜんぜんわかってくれない」という 不満をよくきくことがあります。 実は、これは、ある意味、当然です。 なぜなら、銀行の融資審査は、事業は あまり見ていないともいえるからです。 …

事業と会計

私は専門的に中小企業の財務面での お手伝いをしていることから、多くの 会社の決算書を見させていただく 機会があります。 決算書は当然のことながら記載する 内容には規則があり、内容そのものは どの会社の決算書も同じです。 (もちろん、会社によって数…

運転資金とは

銀行へ融資の申し込みをするときは、 当然のことですが、事業資金が不足する からです。 融資の目的が、機械や設備を購入する ためのものは設備資金と言われますが、 それ以外は、いわゆる、運転資金と 呼ばれています。 ところが、運転資金の融資の申し込み…

事業計画とは

事業計画という言葉は多くの方が口に していますが、具体的にはどのような 内容が必要なのかということまで は分からないという方も少なくあり ません。 とはいえ、事業計画には、どのような 内容を盛りこまなければならないのか という規則はないので、目的…

補助金は万能ではない

最近は、景気浮揚策として、ものづくり 補助金や、小規模企業持続化補助金など、 たくさんの補助金が登場しており、 私にも補助金に関するお問い合わせが 多く寄せられています。 補助金は、融資と違って、受け取った お金は返さなくてもよいということが 最…

管理会計の薦め

私は、中小企業の融資申請のご支援を させていただくことが多いのですが、 実は、何か特殊な技術を持っていると いうことはありません。 実際に、私のようなものを頼らずに、 独力で銀行から融資を受けている 会社は圧倒的に多いでしょう。 業績がよい会社は…

セルフエンプロイーとビジネスオーナー

セルフエンプロイーとビジネスオーナーは 「貧乏父さん金持ち父さん」の著者として 有名な、ロバートキヨサキさんの著書、 「キャッシュフロークワドラント」 ( http://amzn.to/2tgfeE2 )に登場する 言葉です。 ロバートキヨサキさんの記述の主旨は、 「お金…

メインバンクを持つことの薦め

一般的にメインバンクとは、ある会社が 複数の銀行から融資を受けているときに、 その中で融資額が最も大きい銀行のことを 指します。 しかし、日本には、メインバンク制という 慣行があります。 これは、メインバンクは、融資先の業況が 大きく傾いたときは…

プロセスを指示する

今回も、多くの方が分かっていると考えて おられるものの、コンサルティングをして いる中で、なかなか実践することが難しい と私が感じていることについて述べたいと 思います。 それは、経営者の方が従業員の方に対して 具体的な行動を指示するということ…

決算書作成の目的

このような方はあまり見かけませんが、 私は、これまでに、「会社の決算書の 作成は、税務署のために、すなわち、 納税のために行っている」と考えている 経営者の方に何人かお会いしたことが あります。 これは、冗談ですが、日本の中小企業の ほとんどが「…

金融検査マニュアルの廃止

6月8日付の日本経済新聞に、金融庁が 金融検査マニュアルを廃止する旨の記事が 載っていました。 (ご参考→ https://goo.gl/usVBeW ) 金融検査マニュアルと言えば、金融庁が 銀行の融資業務について、細かく検査する ことが決めているマニュアルとして 知…

業績不振の原因は不景気か?

確かに、近年は、決して景気がよいとは 言えない状態が続いています。 とはいえ、本当に景気が悪いのか?と いうようにも思えます。 中には「大企業は景気がよいけれど、中小 企業は経営環境が厳しい」と感じている 経営者の方も多いでしょう。 ところで、「…

やってはいるが…

私は、これまで、融資を受けやすくする ようになるためには、月次試算表と 資金繰予定表を作成し、毎月、銀行に 提出しましょうと、折を見てお伝えして います。 また、部下になかなか自分の考えが伝わら ないと考えている経営者の方には、月例 会議を開きま…

自転車のペダルの法則

コンサルタント仲間で集まってお話しする ときに、共通する話題として、顧問先に 改善策を提案しても、それを実行して もらえない一方で、業績が上がらない 結果については、コンサルタントに責任が あると批判されるというものがあります。 これだけを読む…

なぜ値下げをしてしまうのか。

中小企業の経営者の方々は、どちらかと いうと、自社製品・商品の値下げを したがる人が多いと感じています。 その一方で、私が説明するまでもなく、 価格競争は強者の戦略です。 中小企業が必ずしも弱者とは言えせんが、 経営資源の少ない会社は、価格競争…

責任の取り方

先日、配信された、瑞岩寺住職の長谷川 俊道さんのポッドキャスト番組で、ゲスト としてご出演されたいた、弁護士の鳥飼 重和先生が、会社の責任の取り方について お話しされておられました。 ( ご参考→ https://goo.gl/kBdAvR ) 具体的には、平成25年に…

社内コミュニケーションの徹底

よく、経営者の方は「徹底的にやれ」と いう言葉を口にすると思います。 では、この徹底的とはどういう意味で しょうか。 大辞泉によれば、「中途半端でなく一貫 していること。すみずみまで行き届く こと」と書いてあります。 しかし、私は、この大辞泉の記…

醬油の量り売り

あたりまえのことなのですが、昭和20 年代は、醤油を買う時は、ふたのできる 瓶か缶を酒屋さんに持って行って、 酒屋さんにある醤油の樽から、醤油を 量り売りしてもらっていたということが、 先日、あるテレビ番組で放送されて いました。 いまからは想像…

キャリアパスを示す

中小企業の経営者は、よく、思った通りの 人材が集まらない、育たないという不満を 持っておられますが、その一方で、万策が 尽きているわけではないと私は考えて います。 これは意外なことですが、従業員の方に、 どういった人材を必要としているのか、 ど…

細則主義から原則主義へ

最初は、国際会計基準について書きます。 日本の会計基準と国際会計基準の大きな 違いのひとつは、日本の会計基準が細則 主義であるのに対し、国際会計基準は 原則主義であるということです。 細則主義というのは、細部まで規則で 定めるという考え方です。 …

なぜ正攻法か

ありていに言えば、私はこれまで正攻法で ない方法を使ってでも、融資を受けらえる よう銀行を説得して欲しいという依頼を 受けたことが何度かあります。 結論としては、いずれも断りました。 そのため、私を評価しない人も少なくない ようです。 では、私は…

売上を得ることと稼ぐことと

よく、「年商5億円を目指す」とか、 「利益で5,000万円を稼ぎたい」と いう目標を口にする経営者の方がいます。 このような目標をもつことについては 問題はないのですが、今回は、売上を 得ることと、稼ぐということは違うという ことについて書きた…

ビジネスも融資も手続きではない

自社の事業を手続きと思っている人は 少ないと思います。 顧客が、自社製品を購入するときは、 顧客が注文をして、自社が注文を受けた 製品を引き渡し、顧客から代金を受け取る という流れは手続きですが、それは、 事業の本の一部分であり、本質的なことは…

コンサルタントは教えたがり?

先日、私が出張から帰る電車の中で、 見知らぬ乗客の方が、「先日、ゴルフ 練習場に行ったら、『頼まれない レッスンはしないでください』という 注意書きがあった」とお話しされて いました。 きっと、ゴルフ愛好家で、腕のいい人が、 ゴルフ練習場に行った…

携帯電話の功罪

携帯電話は、20年くらい前から普及 してきましたが、ほんとうにすばらしい 道具だと思います。 単に、外出先でも電話ができるという だけでなく、短文のメッセージを送る ことができたり、スマートフォンでは 動画を観たり、電子メールの受発信が できたり…

株主総会への出席の薦め

私は、知見を広めるために、上場会社の 株主総会に出席することがあります。 (もちろん、株主総会に出席できるのは 株主に限られるので、事前に、最低購入 代金が少なくてすむ株式を選んで買って おきます) 最近の株主総会で感じることは、株主の 利益を強…

貸手責任

貸手責任という言葉をときどききくことが あると思いますが、誤って理解している 人がいるのではないかと思い、今回は、 貸手責任について述べたいと思います。 とはいえ、私は貸手責任の明確な定義を 見つけることはできませんでした。 言葉からすると、融…

業種と業態

業種については、多くの方がご存知と思い ますが、一方で、業態についてはどういう ものをさすのかということについては、 あまり明確になっていないと思います。 中小企業庁のWebPageでは、次の ように定義されています。 「業種とは食料品店、衣料…

固定費を管理する

固定費というと、売上高が変わっても、 金額が変わらない費用ということは 多くの方がご存知と思います。 そのためか、固定費はコントロールも しにくい費用というイメージを持って いる人も多いと思います。 しかし、最近は、必ずしもそうとは 言えなくなっ…

手段と目的の取り違い

先日、正しい理解をしていないために、 バランス・スコア・カード(BSC)に 対して批判的な人とお話をしました。 その方の話の内容はここでは記載しません が、こちら(→ https://goo.gl/02Pz09 ) のカルビーさんの失敗事例のようなことを 行っていたよう…

事業の評価と会社の評価

ときどき、「現在、自社は赤字だが、 これを挽回するために、新しい事業を始め ようと思い、そのために必要となる資金を 借りるために、銀行に融資の相談した。 しかし、銀行は、会社が赤字だから新規の 融資には応じられないと回答された」と いうご相談を…

外部性の及ぶ範囲の縮小

外部性とは、経済学の用語で、会社の事業 活動の及ばない外部に影響を与える性質の ことです。 例えば、自動車メーカーは、自動車を提供 することで、自動車による便益を与える ことができますが、その一方で、自社が 製造した自動車が出す排気ガスで、自社…

銀行の営業情報

銀行の業務は、預金、融資、送金(決済) が主なものですが、最近は、営業情報の 提供にも力を入れているようです。 これを利用している人も少なくありま せんが、まだ、利用している人の方が 多いようですので、今回は、銀行の営業 情報について書いてみた…

執行役と執行役員

今回は、指名委員会等設置会社の執行役と、 監査役会設置会社の執行役員について説明 します。 まず、執行役と執行役員について説明する 前に、指名委員会等設置会社と監査役会 設置会社について説明します。 日本の会社法では、会社の統治形態に よって、指…

経営計画書が担保

小山昇さんの著書、 「無担保で16億円 借りる小山昇の実践銀行交渉術」 ( http://amzn.to/2rk6SdG )という本 には、次のようなことが書かれています。 「武蔵野(小山さんが社長を務める会社) が最大16億円も無担保で借りることが できたのは、『経営計…

銀行の融資の形式

今回は、銀行の融資の形式について説明 します。 銀行の融資の仕方は、(1)手形貸付、 (2)証書貸付、(3)当座貸越、 (4)商業手形の4つの種類があります。 (1)手形貸付 融資を行うときに、融資先から手形を差し 入れてもらう融資のことです。 …

銀行の種類

今回は、知っているようで意外と知られて いない、銀行の種類について書きたいと 思います。 まず、銀行、信用金庫、信用組合の違いを 説明します。 銀行は、銀行法に基づく株式会社で、 資本金10億円以上、かつ、内閣総理 大臣の免許が必要です。 銀行の…

組織の定義

組織を知ることは、会社経営者にとって 重要なことということは、多くの方に 認識されていると思います。 そこで、会社経営者向けに、組織に関する 多くの書籍が発売されていたり、組織に 関する多くのセミナーが開かれていたり します。 その中で、組織とは…

商売冥利

松下幸之助さんのご著書「商売心得帖」 ( http://amzn.to/2r6rbLs )に、お菓子屋 さんのお話しが載っていました。 これは、松下さんが知人から聞いた話と して書かれており、具体的には次の通り です。 すなわち、ある町のお菓子屋さんに、 身なりのみすぼら…

コンサルティングの上手な依頼法

私ごとで恐縮ですが、最近は、創業補助金 などの補助金の申請のご相談を多く受ける ようになりました。 この補助金のご相談のニーズは、大きく わけて3つあります。 (1)補助対象事業が採択されるような 説得力の高い事業計画を作成するための ご支援 (…

値下げの要請は課題の先送り

いま、大手運送会社の荷物の取扱量が増え すぎて、値上げをせざるを得ないことに なったという報道が、毎日、行われて います。 これについては、私は、運送会社にも 問題があると思っているのですが、 利用する側も、運賃を安くして欲しい という要請を強く…

経営戦略の対象と目的

会社にとって経営戦略は大切だという ことは、多くの方が考えていることだと 思います。 しかし、経営戦略にはどういうものが あり、どういう経営戦略を自社が採る べきかというところまで検討している 中小企業はあまり多くないと、私は 感じています。 そ…

見えないものを見せる

きょうの記事の内容は、すでに多くの方が 実践してていることと思います。 先日、黄色い帽子の自動車専門店で、 タイヤ交換を依頼してきました。 単なるタイヤ交換なら、タイヤを交換 すれば、それで依頼された仕事は終わり なのですが、そのお店では、作業…

コアコンピタンスとUSP

最近、会社の強みを指して、コアコンピ タンス、または、USPという言葉が 使われているのですが、私としては おかしい使われ方だと思うので、今回は 両者について解説したいと思います。 まず、コアコンピタンスとは、米国の 経営学者のハメルと、インド…

長嶋選手のバット

靴下の製造・販売をしているタビオ株式 会社( http://www.tabio.com/jp/ )の 越智直正会長が、かつて、つぎのような ことをお話しされておられました。 すなわち、「長嶋選手(現、読売巨人軍 終身名誉監督)のバットを買ってきても、 ホームランを打つこと…

土俵の真ん中で相撲をとる

「土俵の真ん中で相撲をとる」というのは 稲盛和夫さんの言葉です。 かつて、稲盛さんの知人の経営者が、 手形の決済があるのに、そのための資金が なかなか集まらず、苦労の末に資金を かき集めて手形を落としたということを 自慢話にしているのを聞いたそ…

リースの薦め

融資のご相談を受ける際は、私はリースを 利用することを薦めています。 その理由を説明する前に、リースは多くの 方がご存知とは思いますが、その特徴を 述べたいと思います。 リースは、法律上は賃貸借契約ですが、 リース物件は、前もってリース会社が リ…

事業部制組織とカンパニー制組織

今回は、事業部制組織、カンパニー組織、 そして持株会社について説明します。 まず、それぞれについて説明します。 最初の事業部制組織は、米国のGE社が 導入したと言われています。 事業部制組織が導入された背景には、 会社の規模が大きくなったという…

なぜ利益を得なければならないのか

「会社は利益を得なければならない」と いうと、ほとんどの人は当然のことと 考えると思います。 では、「なぜ、会社は利益を得なければ ならないのか?」という理由については 明確なものはあまり聞いたことはありま せん。 そこで、今回は、私が考える、会…

社長とCEO

「社長」という肩書は日本人にとって それほど珍しくない肩書ですが、最近、 「CEO」という、わかるようでわから ないような肩書をつけている方が増え ました。 この、CEOについては、専門書や 解説書では「最高経営責任者」という 説明をしていますが…