先日、出版セミナーを聴講してきました。
小職も何冊か出版をしているので、出版はとても労力がかかるということは理解しています。そして、そのセミナーでも「出版はしたいと考えているものの、忙しいので、いまは執筆できない」という受講者の方がたくさんいるとのことでした。
この考えについては、普段の仕事が忙しさを考えると理解できないでもないのですが、「それじゃ、いつ出版するのか」という疑問も持ちます。これについては、流行語のように「いまでしょう?」と返しても進展はありません。
そこで、そのセミナーで講師の方が「出版を事業の戦略にしなければならない」という考え方をお話ししておられましたが、私もこれには得心しました。
要は、「出版というあらたな仕事を追加する」のではなく、「いままでの事業展開を、『出版』という方法に切り替える」ということです。出版によって事業を広げている方は実際にいるわけですから、新たに執筆する仕事を付け加えるのではなく、出版による事業展開に切り替えれば、それは今からでも実施できるわけです。
これは、出版だけに言えるものではないと思います。私も事業改善のお手伝いをしていますが、新たな手法を提案しても「忙しくていまはできない」という反応をする経営者の方はたくさんいます。でも、「新たなことをするのではなく、いまのやり方を変える」と考えれば、すぐに実行できるはずです。