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鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

根本的な解決

先日、作家の小川栄太郎さんが、

CS放送のテレビ番組で、大手広告

代理店の社員の過労死による自殺に

ついてお話をしていました。


すなわち、長時間労働に関する批判が

大きくなり、午後10時までには

従業員を会社から強制的に帰宅させる

ようにしたり、他の会社も残業を禁止

させたりしている。


しかし、それは表面的な対策に過ぎず、

本質的な解決にはならない。


労働時間を減らしたら、日本のGDPは

減少する。


大手の会社が残業をなくしながら、

売上高を維持しようとしたら、下請けの

中小企業にしわ寄せが行くだけだ。


いまの日本の豊かさは、多くの会社で

残業が行われるという前提で成り立って

いるのだから、国民が残業を減らせと

望のであれば、自分の生活も変わると

いうことを前提でなければならない。


その前提なしに、単に残業を減らせと

いう意見は、無責任だ、というような

主旨でした。


これについては、直ちに賛同できないと

考える方も多いと思いますが、私は、

基本的な部分については共感できます。


このようなことは、他の問題でも

当てはまると思います。


例えば、「会社は正社員として雇用する

人をもっと増やすべきだ」と考える人は

多いと思いますが、その一方で、

「その結果、賃金の上昇し、それが

製品に転嫁されることも受け入れる」と

まで述べている人は少ないでしょう。


ここまでは社会全体のことについて

述べてきましたが、個別の会社でも、

残念ながら、同様のことを見かける

ことがあります。


私の場合、端的に述べれば、

「会社が大幅な赤字になった。

このままではメインバンクから融資を

引上げられてしまう。だから、銀行を

あざむくことになってでも、裏技を

使って融資を受け続けられるように

して欲しい」という依頼を受けることが

あります。


このような依頼は、私は、当然、お断り

しています。


その理由は、銀行をあざむこうとして

いるからというだけではありません。


本質的な問題は、大幅な赤字になる

前に、手を打たず、そのしわ寄せを

他社、すなわち銀行に負担させようと

していることです。


このように述べると「それは建前だ」

と反論をされる方も多いでしょう。


私もその気持ちを理解できなくも

ありません。


私自身、これまで多くの建前と感じる

ことに直面し、葛藤を感じてきました。


しかし、それでもこのようなことを

述べるのは、その場しのぎで表面的な

解決を重ねるよりも、早期に根本的な

解決を図ることの方が、負担が少ないと

考えているからです。


そして、世の中には、「短期間で●●を

解決できる方法を指南します」といった

ような、経営者の方の心を惑わす

コンサルタントもたくさんいます。


そういったことも、経営者の方が早期に

根本的な解決を図るきかっけを奪って

いるのでしょう。


今回の内容は、「正攻法でやれ」という

内容のように受け止められるかもしれま

せんが、私が伝えたい内容は、表面的な

解決方法は、単に課題の解決を先延ばし

するだけのようなものであり、根本的な

解決方法を早く始めることが、最も負担が

少なくなるということです。

 

 

 

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