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鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

非営利組織の経営

ドラッカーは、

著書「非営利組織の経営」で、

経営学の対象は、営利組織だけでなく、

非営利組織も対象としている」という

主旨のことを述べています。


このことは、わざわざ

ドラッカーが述べるまでもなく、

経営学を学んだ方は理解している

ことなのですが、ときどき

経営学=金儲けのための学問」

「営利組織=金儲けを最優先する組織」

などと、誤った認識をしている人に

お会いすることがあります。


では、経営学は、何を目的として

いるのかというと、これも一言で

言い表すことはなかなか難しいの

ですが、あえて述べれば、組織の

活動を最適化することです。


営利組織も非営利組織も、組織が

最適に活動できることは望ましい

ことですから、経営学は、どちらの

組織も対象になるわけです。


一方で、例えば、「学校や病院は、

営利を目的としていないのだから、

株式会社が学校や病院を運営する

ことは避けるべきだ」と考えて

いる方も少なくないようです。


これは、誤解に基づく考え方だと

私は思っています。


その根拠のひとつは、

非営利」とは、「剰余金の分配

(=出資に対する配当)をしない」と

いうことを指しており、「剰余金が

出る(=黒字になる)」ということを

禁止しているわけではありません。


もうひとつは、営利組織は剰余

(=利益が)得られる事業しか

行わないという前提になっている

ということです。


では、非営利組織は、

剰余が得られない事業であっても、

積極的に営んでいるのかというと、

必ずしもそうではないでしょう。


非営利組織は、

剰余金の配当の必要はないものの、

剰余が得られなければ、

事業の継続が困難になり、

結果として撤退せざるを得ません。


過疎地で、学校や病院の統廃合が

行われているのはその例でしょう。


また、時代の変化が後押しした

とはいえ、かつての三公社がすべて

民営化されたほか、多くの公の

機関が民営化されているのも、

営利組織である株式会社であっても、

公共的な事業を営むことができると

いうことでしょう。


むしろ、

株式会社の方が透明性が高く、

事業の効率性が高いという

ことでもあると私は考えています。


結論としては、私は、

営利組織と非営利組織という

組織の分類の仕方は、

あまり意味がなくなってきて

いると思っています。


両者とも、経営学の対象である

組織であるので、営利であるか、

非営利であるかということよりも、

効率的な事業運営ができるか

どうかという点で議論される

べきだと思います。

 

 

 

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