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鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

プライスレス

私が銀行で働いていたとき、たくさん人に

住宅ローンの融資もしていたのですが、

その時、改めて感じたことは、一戸建ての

家を購入したいと考えている人は、

「家」を購入するのではなくて、「家に

住む暮らし」と購入しているということ

です。


そうでなければ、日々の暮らしが苦しく

なることを犠牲にしても、無理をして

戸建てを買うことはしないでしょう。


これについては、すでに多くの方や会社も

理解しておられ、例えば、ハーレー・

ダビッドソン・ジャパン(HDJ)では、

「オートバイではなく、ハーレーのある

暮らしを売っている」と考えていることは

有名です。


これは、「もの」ではなく「こと」を売る

戦略としても知られていますが、成熟した

日本の社会では、この傾向は顕著になって

きています。


例えば、九州旅客鉄道の運行する豪華旅客

列車のななつ星での旅行は、最低でも

30万円、最も高い値段では150万円も

するにもかかわらず、1年も前から予約が

埋まってしまいます。


だから、私も業績の改善のお手伝いをして

いる会社には、このような戦略をとる

提案するのですが、これはなかなか実践

できません。


なぜなら、「もの」を作ることは容易で

あっても「こと」はなかなか作ることは

できないからです。


ただ、現在の消費者の購買行動は、

「もの」より「こと」で購入を判断する

比重が高くなっているので、いますぐに

ということではなくても、このような

戦略に軸足を移すことは必要でしょう。


ところで、私が注目している会社に、

グッドタイムトラベル(GTT)という

旅行会社があります。


この会社では、なかなか外出できない

高齢者の方と、その家族の旅行を販売

しています。


もちろん、GTT社では、高齢者の方の

旅行には、介護職員をつけるので、

旅行をあきらめていた家族が、思い出

作りを改めてできるようになります。


家に閉じこもりがちな暮らしをして

いる方にとって、旅行ができるように

なるということ、そして、改めて

思いで作りができるということは、

まさにプライスレスの「こと」を

提供していることになるでしょう。


このような会社の事業は直ちに行う

ことは難しいものの、決して不可能な

ことではないと思います。


いま、業績不振からどのようにしたら

抜け出せるか思案している会社の方には、

このような「こと」を売る戦略に

挑んで欲しいと思っています。

 

 

 

 

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