鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

991,000円

991,000円とはどういう数字か

というと、かつて、銀行のATMから

引き出すことができる最大の金額でした。


もちろん、いまのATMは、性能が

向上し、100万円も引き出しできる

ようです。


(とはいえ、防犯上、20万円を上限に

している銀行も多いようです)


かつて、最大の金額が991.000円

だった理由は次のとおりです。


まず、お札の数の制限です。


これは、単純に、1万円札と千円札の

合計枚数が100枚に収まらなければ

ならないということです。


ふたつめは、数字の制限です。


かつてはATMの性能が低く、金額は、

3桁で、ホストコンピュータに伝えて

いました。


例えば、12万3千円を引き出すという

操作をすると、ATMは、「123」と

いう数字をホストコンピューターに

伝えます。


これを受信したホストコンピューターは、

送られてきた「123」という数字を

千倍にして、12万3,000円の

引き出しの操作があったと認識します。


これらのふたつの条件で、最大の金額は、

前述の991,000円になります。


一見、100万円が最大と思いがち

ですが、100万円の数字を伝えるには、

1,000,000÷1,000=

1,000となり、4桁が必要になります

ので、これは該当しません。


では、3桁で伝えられる金額で最大額の

999,000円かというと、これは、

紙幣の枚数が108枚(=1万円札が

99枚+千円札が9枚)ということに

なり、これも該当しません。


よって、999,000円から、千円札の

枚数を減らしていって、100枚に収まる

金額の、991,000円が最大の金額と

いうことになります。


ちなみに、この次に、最大の金額は、

990,000円ですが、その次は、

989,000円ではなく、

982,000円です。


989,000円では、お札の枚数が

107枚となるので、100枚に収まる

982,000円が3番目に多い金額と

いうことになります。


と、ここまで書いて何を伝えたいかと

いうと、ナレッジを集めましょうと

いうことです。


実は、このATMの知識は、私が知って

いたのではなく、私が本社勤務をして

いるときに、お手伝いに行ったお店の

女性の職員の方から教わったことです。


ATMで100万円を引き出そうとして

いたお客さまから、操作エラーが出ると

伝えられたので、前述のようなことを、

お店の方から教わりました。


このATMの知識は、機械を設計して

いる人は、分かってはいるものの、

お店で顧客に注意喚起しなければなら

ないとまでは認識していなかったと、

私は想像しています。


しかし、現場にいる人は、顧客がATMの

操作で、よくエラーになる操作は、どう

いうことかということを、たくさん知って

います。


ATMを設計した人は、操作方法を、

銀行のすべての職員に伝えることは容易

ですが、お店にあるATMを操作する

顧客が、どういうエラーを起こすかという

ことについて、ATMメーカーや、他の

部署に伝える機械はなかなかないと

思います。


だから、私は前述のような現場の知識を

会社で共有することは、サービスの質の

向上や、仕事の効率化にもなると思って

います。


このような手法は、広い意味でナレッジ

マネジメントといいますが、そこまで

仰々しくなくても、グループウェア

などで共有するという工夫は、規模の

小さな会社でもすぐに実施できます。

 

 

 

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