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鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

社内方針の伝え方

近年は、医療現場でインフォームド

コンセントが行われるようになりました。


これは、患者側にも知識が豊富になって

きたことも背景にあると思いますが、

患者やその家族の考えを尊重するという

面で、よいことであると思います。


恐らく、医師の方々は、かつてはあまり

必要とされていなかった説明をする

ことになり、負担を感じるようになった

かもしれません。


でも、説明をしなかったことが原因で、

のちのち、患者側から医師の過失などを

指摘されることになることを避ける

ことができると考えれば、前もって説明

することの方が、医師の側の負担を

減らすことになるものと思います。


ここで、当然、会社のことについて

これをあてはめるのですが、社長の

思いについては、あまり従業員の方々に

伝わっていないという例はたくさん

見かけます。


社長側も、自分の思いを伝えることは

大切とはわかっていても、その作業は

結構面倒なようです。


しかも、社長は「これだけ自分の思いを

伝えているのになぜ伝わらないのか」と

思っているのに、従業員の方々は、

「社長はあまり自分の考え方を説明

せずに、単に指示ばかりが降りてくる」

と感じてしまいがちです。


このことについては、私が銀行で働いて

いたときに、実感したことがあります。


銀行の支店では、6か月ごとに全体会議を

開いて、支店長の方針を支店の職員全員に

伝えます。


それは、口頭で伝え、さらに資料として

文字にしたものも配ります。


しかしながら、職員の多くは、毎日目の

前の仕事に追われ、会議の方針は、その

翌日、とまでは言わないものの、1週間

程度が過ぎれば、覚えている人は少なく

なってしまうようです。


こうなってしまう要因としては、

各職員のキャパシティが小さいという

ことも考えられますが、仕事量が多く、

職場を俯瞰して見るという余裕がない

ということもあるでしょう。


ですから、管理者としては、自らが

出した方針が定着するよう、何らかの

対策をとらなければなりません。


朝礼で方針を読み上げるということも

そのひとつと思いますが、単に、

読み上げるだけでは実感を得にくいので、

方針にしたがったよい事例を発表すると

いう工夫が必要でしょう。


私が述べるまでもなく、人の行動を変える

というのは、とても難しいものです。


しかし、経営者は、自らの方針を明文化

しても、従業員の行動にまで染み込まな

ければ意味がありません。


これは、経営者の方のご苦労される面で

あると思いますが、自らの方針は

しつこいと感じられてしまうくらい

根気よく伝えなければ、画餅になって

しまうと感じています。


説明は面倒で、そして、それを聴く側は

なかなか変わらないものですが、

前述した、医師のインフォームドコン

セントの効果を鑑みれば、その大変な

ことをすることが、実は近道なのだと

私は考えています。

 

 

 

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