鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

好きなことの事業こそ準備が大切

事業を起こす人の動機には、自分の関心の

あるものや、自分の好きなものに関わって

仕事をしたいというものが多いと

思います。


そのことに問題があるわけではありま

せんが、そのような動機で事業を始めた

人は、他の動機で事業を始めた人よりも、

失敗してしまう例が多いように感じて

います。


(もちろん、好きなことに関わる事業で

あることから、成功する方もたくさん

いらっしゃいます)


この例で失敗してしまう人の原因は、

好きなものに関わることが目的となって

しまい、開業したことで満足したり、

そのような事業に関わったりしている

ことで満足してしまい、収益を維持

しようとするところまではあまり

注意が届かないことであると思います。


とはいえ、事業を始めるきっかけが、

好きなものに関わることであるから

ということが失敗の原因になるわけ

ではありません。


事業を始めてから、事業家として

学習していくことで、好きなことを

事業として続けていくことは十分に

可能でしょう。


好きなことがきっかけで始める事業の

例としては、飲食店が多いと思います。


ただし、飲食店の利用者は、そこで

食事をすることだけを求めている

訳ではなく、ホスピタリティや、楽しい

体験を求めているということは多くの

方が認識されておられると思います。


ところが、「飲食店を始めたい」とだけ

考えている経営者の方が、飲食店を

始めると、顧客の求めているものに

気づきにくくなってしまうようです。


また、開業前に気づきにくいことは、

従業員の方との関わりです。


人を動かすということは、経営者の方に

とって最も難しい分野でしょう。


しかも、前もって訓練しておくという

こともなかなか難しいものです。


だからといって、私は、好きなことに

関わる事業を始めることに否定的では

ありません。


事業を始めるときは、「経営者」に

なるわけですから、事業に関するスキル

だけでなく、経営者としてのスキルも

ある程度は身に付けておくことが

大切だと思います。


それを行うだけでも、「開業してみたら

こんなはずではなかった」ということを

感じることを避けることができるように

なると思います。


将来が不確実なときこそ、準備も怠らない

姿勢がより大切になってきていると私は

思っています。

 

 

 

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