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鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

価値連鎖分析

今回は、熱心な読者のSさんからの

ご質問に回答したいと思います。

 

> 今朝のメルマガ「こと」について、
> おもしろかったです。
>
> ご参考→ https://goo.gl/a0p4vZ
>
> かのマクドナルドも「ハンバーガ
> ではなく場所を提供」と言っていま
> したもんね。
>
> さて、今朝の内容の中に「価値連鎖
> 分析」という言葉がありました。
> そこ、次回ぜひ掘り下げてください。
> 楽しみにしています。


まず、価値連鎖分析について説明

します。


価値連鎖分析は、米国の経営学者の

ポーターが提唱した、自社の強みを

分析する手法です。


価値連鎖とは、事業活動は価値の連鎖

であるという意味で、自社の産出する

製品(販売する商品、提供するサー

ビス)は、どの活動でどれらいの価値を

産み出しているのかということを、

この方法で分析します。


ポーターは、事業活動が、5つの

主活動と4つの支援活動に分かれて

いると考えています。


主活動:購買物流、製造、出荷物流、

販売・マーケティング、サービス


支援活動:全般管理、人事・労務管理

技術開発、調達


いくつか例をあげると、アスクル

ような事業は、すぐに事務用品が届く

という仕組みが評価されていると考える

ことができるので、主活動の出荷物流の

産み出す価値が、同社の商品の価値の

大きな部分を占めていると思われます。


ジャパネット・タカタでは、商品の

よさを分かりやすく伝えているという

販売方法が評価されていると考える

ことができるので、主活動の販売・

マーケティングが、同社の商品の価値の

大きな部分を占めていると思われます。


iPhoneなどの独特の製品を製造

しているアップル社は、技術開発が

評価されていると考えることができる

ので、支援活動の技術開発が、同社の

製品の価値の大きな部分を占めて

いると思われます。


そして、ポーターは、自社の製品の

価値の大きな部分を占める活動の

強みを発揮できるような戦略を打ち

出すべきであると主張しています。


ここまで書いてきた内容については

容易に理解できることであり、かつ、

至極あたりまえだと考える方は多いと

思います。


ところが、自社の事業はどの活動が

評価を得ているのかということに

ついて、理解せずに事業に臨んでいる

経営者の例をよく見ることがあります。


例えば、地方のスーパーで、販売数量が

少ないという理由から、地元で生産されて

いる醤油の販売を取りやめたところ、その

醤油を買うために来店していた顧客が来店

しなくなり、来店客数が大きく減ったと

いう事例をきいたことがあります。


このスーパーにとって、調達活動が顧客

から見て大きな価値を産んでいたという

ことを、スーパー側は気づいていなかった

ということになります。


また、逆の例として、苦情をいう顧客は

実は儲からないのに、アフターサービスを

熱心に行い、その結果、赤字の取引を

続けてしまう一方で、あまり苦情を言わ

ない顧客からは多くの利益を得ているのに

アフターサービスが手薄になってしまい

ライバルにその顧客を奪われてしまうと

いう例も見ています。


自社製品のよさについては、製造する側と

購入する側では、ずれていることもある

ので、自社がどう評価されているのか

ということを、適宜、調査することを

お薦めします。

 

 

 

 

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