鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

部分最適から全体最適へ

私は、よく、どんな仕事をしているのか

分からないと言われます。


「経営者である社長の仕事のお手伝いを

しています」と述べても、抽象的なので、

イメージがしにくいと思います。


具体的には、そのお手伝いのなかの

ひとつをあげると、組織としての会社の

能力を高めること、すなわち、組織能力を

高めることのお手伝いをしています。


このように述べると、「人材育成ですか」

ときかれることがあります。


人材育成も大切であり、組織の能力を

高める一つの要素ではありますが、組織

能力を高めるというのは、個々人の能力の

向上ではなく、組織としての能力を発揮

することです。


よく、「ふたりで力を合わせれば、それは

1+1=2ではなく、3にも4にもなる」

と言われますが、この、組織のとしての

総合力を高めることです。


では、1+1=3にするにはどうすれば

よいのかというと、従業員の方たちが

部分最適ではなく全体最適の考え方で

活動することです。


部分最適全体最適など、大袈裟な表現を

使いましたが、簡単に言えば、自分のこと

だけを考えず、会社全体のことを考え

ながら働くということです。


これは、理解もしやすいし、また、賛同

する方も多いと思うのですが、これの

実践はなかなか難しいようです。


「水は低きに流れ、人は易きに流れる」と

よく言われているように、「自分のことで

精一杯」という方が結構多いのが現実では

ないでしょうか?


でも、これを実現することが経営者の方の

役割であり、そのお手伝いをするのが、

コンサルタントである私の役割です。


では、具体的にはどうやってそれを実現

するのかというと、5S活動、QCサー

クル、BSCの導入などを行います。


ただ、これらを実践しても、効果は一朝

一夕では現れません。


そこで、多くの経営者の方は、「●●式

売上倍増法」などといったキャッチ

コピーにつられて、場当たり的な対策を

取り入れることを繰り返し、結果として

遠回りをしてしまう傾向にあると私は

考えています。


組織能力の向上は、それを実践しても

直ちに芽が出ないものの、会社経営者と

しては避けられないことであり、それに

取り組むことが、遠回りのようで、実は

近道であると私は考えています。

 

 

 

 

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