鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

百尺竿頭進一歩

群馬県太田市にある瑞岩寺住職の

長谷川俊道さんが、ご自身のご出演する

ポッドキャスト番組

( https://goo.gl/owMPaf )で、「百尺

竿頭進一歩(ひゃくしゃくかんとう

しんいっぽ)」という言葉について

お話しされておられました。


この言葉の意味は、百尺の竿、すなわち

長い竿の上に到達しても、さらに一歩を

進もうとする姿勢が必要だということを

説く言葉です。


人は、ある程度の地位に至ると、そこで

満足してしまいがちだが、そこから

さらに高い位置を目指すこが大切だと

いうことを示唆しています。


私はこの言葉をきいて、よい業績の

会社の経営者のことを思い起こし

ました。


そのような会社の経営者に対して、

私は、「もうこれだけの業績を

あげているのだから、これからは

余裕を持って経営に臨んでみては?」

と感じるのですが、この言葉のように

ストイックなくらい「まだまだ上昇の

余地がある」と、さらに高い地位を

目指しています。


逆に言えば、長い竿の先にいても、

まだゴールに至っていないと考えて

いるからこそ、よい業績をあげる

ことができたのだと思います。


逆に、あまり業績のよくない会社の

経営者の方は、一時的でも業績が

よくなると、そこで安心してしまい、

すぐに業績が下がってしまうという

ことを繰り返しているように思います。


このことを、別の面から書くと、

著名な経営コンサルタント

石原明さんが毎月開催している

勉強会に、私も時々参加するのですが、

「これだけよい業績をあげているの

だから、もう、勉強する必要はあまり

ないのでは?」という会社経営者の

方がたくさん参加しておられます。


そして、「経営がうまくいかないので

あれば、勉強会に参加したり、本を

読んでみては?」と思える経営者の方

こそ、あまり勉強はしていないように

感じられます。


そして、ここで、私は「思念が業を

つくる(思考は現実化する)」という

稲盛和夫さんの言葉を思い出します。


業績のよくない会社経営者の方は、

その原因として、現在の日本の経営

環境がよくないと考えがちですが、

本当は、打つ手がまったくないのでは

なく、さらに上を目指そうとする

意思が弱いという部分があるのでは

ないかということです。


そう考える根拠として、業績が

なかなか上向かない会社では、

前述の、勉強会に参加するかどうか

ということだけでなく、私が事業の

改善のお手伝いをするときに、

提案したことをやりつくすまでに

いたらず、着手もしないという

ことが多いからです。


確かに、会社経営者の方は多忙では

ありますが、きちんと多くのことを

こなしている人とそうでない人に

分かれます。


その分け目というのは、稲盛さんの

してきするような、潜在意識まで

透徹する強い願望を持つかどうか、

百尺の竿の先で、さらに進もうと

する意思があるかどうかという

ことなのかもしれないと考えて

います。

 

 

 

 

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