鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

現金のコストは見えにくい

手間がかかる商品やサービスを提供する場

合、それなりのコストを購入者に負担して

もらうことは当然ですし、購入者もそれを

納得するでしょう。


ところが、意外にも、銀行には、コストが

かかっている業務に対して、それを利用者

に転嫁していないということが意外とあり

ます。


そのひとつは、現金の両替です。


かつては、銀行での両替は、すべて無料で

した。


最近は、大口の両替には手数料をもらう銀

行が増えましたが、それでも採算の合う仕

事ではありません。


ただし、銀行は免許事業であり、金融面で

国民経済を支えるという使命があることか

ら、採算が悪くても両替などの業務は行っ

ています。


ここまでの話は、お金を扱うことは、コス

トがかかるということを、私の経験から実

感しているということです。


そこで、結論は、会社の事業はキャッシュ

レスを進めましょうということです。


ここからは、主に、小売業、サービス業に

ついてのことになりますが、意外とキャッ

シュレス化は進んでいないと感じていま

す。


その原因は、クレジットカード、電子マ

ネーなどで商品の販売をできるようにする

と、クレジットカード、電子マネーなどの

手数料がかかる(厳密には、コストが表面

化する)からだと思います。


一方で、販売代金を現金で受け取ると、ク

レジットカードや電子マネーのような手数

料はかかりません。


しかし、これは、コストが表面化しないだ

けで、現金での販売にもコストはかかって

います。


具体的には、現金を集計するための労力、

現金を銀行に預金するためにかかる時間や

労力、集計相違による損失、防犯のための

コストなどです。


また、クレジットカードの手数料や、イニ

シャルコストは、最近は少なくなってきて

いるようです。


例えば、楽天ペイは、スマートフォーンと

2万円程度のカードリーダーを用意すれば

クレジットカード、電子マネーの販売がで

きるようになり、かつ、手数料は3.24

%となります。


この手数料は、現金で販売したときのコス

トと比較することは難しいのですが、精算

の時間の短縮だけでなく、単価の高い商品

の販売を薦めやすくなったりするという利

点もあります。


クレジットカードのコストが決して安いと

は言えませんが、現金だけで販売したとき

のコストとそれほど変わらないのではない

かというのが、私の考えです。


中には、クレジットカード、または、電子

マネーが使えない店は、顧客から利用を避

けられてしまうということにもなります。


ただ、これ以上クレジットカードなどにつ

いて記載すると、単にカード会社の宣伝に

なってしまいますのでここまでとしたいと

思います。


クレジットカードについては、コストが表

面化してしまいますが、表面化するものだ

けをコストとして認識することは、経営者

としては賢明ではないと私は考えていま

す。

 

 

 

 

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