鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

コンサルティングは人間くさい

私には何冊かの著書がありますが、そのお

かげで、違った分野で著書を持っている専

門家の方とも多くのご縁をいただいていま

す。


その専門家の方の中には、(主に女性むけ

の)婚活のご支援をされている方も多数い

らっしゃって、そのような方の著書やブロ

グなどを読むと、「これって経営コンサル

ティングにも応用できる」と感じるものも

少なくありません。


そこで、そのような例を2つ挙げたいと思

います。


ひとつめは、理想とする結婚相手は決まっ

ているものの、そのような人を探すだけに

年月を費やしてしまい、その理想とするよ

うな結婚相手が現れたときに、その人に見

合った相手に自分がなるための努力をせず

に、特に魅力もない女性のままでい続けて

しまう結果となるというものです。


確かに、結婚出来れば、相手に養ってもら

うことができるので、自分の生活力は不要

かもしれませんが、結婚相手からみれば、

今後、収入の上昇が期待しにくく、不確定

な要素も多い中で、結婚相手は生活力があ

る方がよい訳ですから、単に、相手に依存

することが目的の結婚を望んでいる人は、

結婚相手として選ばれにくくなります。


もうひとつの問題点は、結婚相手を探すだ

けで、自分の人間的魅力を高めていないこ

とによって、年齢だけ重ねてしまい、(失

礼な表現をお許しいただきたいのですが)

“市場価値”がますます下がってしまうと

いうことです。


以上、2つの点でリサーチ不足ということ

が言えます。


ふたつめの例は、神社巡り、パワースポッ

ト巡り、占いに頼る方針決定、高額な講座

受講などだけに明け暮れるという人です。


恐らく、本人は真剣なのかもしれません

が、いずれも具体的な活動にはあまり結び

つきません。


これは私の考えなのですが、そのような人

は、心の深いところで、真に結婚のために

必要な活動をしても結婚できなかったとき

に、自分の本当の“価値”が露見してしま

うことを避けようとして、あえて実を結ば

ない活動をしているのではないかと思いま

す。


そこで、「こんなに神社巡りなどの努力を

したのに…」などといったアリバイ作りに

専念し、結婚できないことの批判をかわそ

うとしているのではないかと思います。


要は、問題から逃避することが真の目的に

なっているわけですから、表面的な目的の

結婚は、いつまでたっても実現しません。


話しを本題に戻し、「結婚」を「ビジネス

での成功」に置き換えて考えると、正確な

リサーチや、真の課題の発見で、正しい活

動ができるようになります。


ただ、ここで、もうひとつの課題がありま

す。


それは、メンタルの強さです。


他人から見ると、「それは違うよ」と思え

ることでも、本人はなかなかそれに気づき

ません。


また、他人が修正すべき点を教えてあげた

としても、いままでと違ったことをするこ

とには恐れがあったり、面倒という理由で

避けようとするということもあります。


私も創業しようとする方を見ていて、「そ

れは違うよ」と思うことがあるのですが、

それを単に口で伝えるだけでは改善しても

らうことはできません。


そこで、当然のことではありますが、コン

サルタントには、単に修正点の指摘をする

のではなく、相手が生身の人間という前提

で、的確な伝え方を考え、それを実践する

能力が求められます。


実は、このように書いている自分も、自分

のことを冷静にとらえられているとは考え

ていません。


恐らく、他人から見れば、私の活動は遠回

りをしているように見えるでしょう。


話しを戻して、婚活を支援する方々の手法

を見ていると、クライアントにどうやって

誤った活動に気づいてもらうか、気づいて

もらった後は、どうやって正しい行動を実

践してもらうかという点が、腕のよさとい

うことのようです。


この点は、経営コンサルタントにも求めら

れるものであり、私も大いに学ばなければ

と感じているということが、今回の記事の

結論です。

 

 

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