鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

コンサルタントはクライアントを騙す?

コンサルタントをしていると、「以前、コ

ンサルタントに会社を見てもらったけれど

騙された」という人に少なからず出会いま

す。


そこで、コンサルタントとして、名誉挽回

をしたいという意味も込めて、どうすれば

騙すコンサルタントと関わらないですむか

ということについて述べたいと思います。


まず、「コンサルタントが騙す」とはどう

いうことを指すのかということについて考

えてみました。


そのひとつは、明らかに騙す意図をもって

クライアントに接している人です。


例えば、「●●●●に口利きをするので、

必要経費を出してほしい」、「●●●●と

いう商品の独占販売権を取得するので、

●●●円を支払ってほしい」というたぐい

の依頼をしてきます。


要は、うまい話を持ってきて、金銭を騙し

取るものなので、これは、コンサルタント

に騙されたということではなく、コンサル

タントを名乗る詐欺師に騙されたというこ

とになるわけです。


したがって、このような詐欺の被害に遭っ

たからといって、コンサルタント=詐欺師

と判断されてしまうことは、コンサルタン

トとしては、たいへん迷惑な話です。


これは、私の専門外なので、きちんとした

対策は述べられないのですが、うまい話に

は裏があると用心するしかないでしょう。


もうひとつの「コンサルタントが騙す」と

言われてしまう原因としては、契約前に説

明を受けた内容と実際のコンサルティング

の内容が異なっていたり、説明より効果が

少なかったりするということで、こちらの

例の方が圧倒的に多いと思います。


このようなことが起きてしまう要因として

は、コンサルタント側が、契約を結びたい

との思惑から、支援の手厚さや効果の大き

さを過剰に説明してしまうことが考えられ

ます。


これは、コンサルタント側に大きな責任が

ありますが、それをきく側も、自社製品を

売ろうとするときは同じ立場に立つことが

あるわけですから、売る側の気持ちを理解

することは容易でしょう。


したがって、売り文句はある程度割り引い

て聞くという余裕をもって聞く必要がある

と考えます。


私がこれまでにお会いしてきた経営者の中

には、「あのもうけ話はうますぎる」とい

うように、コンサルティングに限らず、何

らかの誘いがあったとき、その真贋をかぎ

分けている方がいました。


これは、上から目線で恐縮ですが、うまい

話にのってしまう経営者には、少なからず

下心があるために、うまい話にのせられて

しまう隙があるのではないかと思います。


ちなみに、私がコンサルティング契約を結

ぶときは、最低限、経営者の方自身に実践

してもらうことを、書面を使ってお互いに

確認しています。


もちろん、私も、できる限りのことは行い

ますが、事業の改善には経営者という立場

でなければできない事柄もあるので、それ

については事前に了解をとっておきます。


そして、私がお手伝いを始めてからも、も

し、事前にお願いしたことを経営者の方に

実践してもらえないようなことがあれば、

再度私から改善をお願いし、それでも是正

されなければ、私の方から、今後お手伝い

を続けることはしないということを、お伝

えしています。


もし、改善が進まないことが分かっていな

がらお手伝いを続ければ、その会社にとっ

て、私へ支払うコンサルティングフィーが

無駄になる上に、私が「騙すコンサルタン

ト」と批判されかねないからです。


とはいえ、このような例は希で、そもそも

私はコンサルティング契約を結ぶ前に、そ

の会社の経営者の改善意欲を十分に見極め

た上で契約を行っており、さらに、契約後

も信頼関係を強め、かつ、改善活動が遅れ

ないように、私から継続的に働きかけ続け

ているので、多くの場合は当初の予定通り

に改善が進んでいます。


今回の記事の結論は、コンサルタントの支

援を受けるにあたっては、コンサルタント

に過度に依存しようとせず、基本的に自ら

主体的に改善活動に臨もうとすることで、

おもねるコンサルタントは不要と感じるよ

うになるということです。

  

 

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