鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

飲み代は社長持ち?

経営コンサルタントの小山昇さんが、ご自

身の制作しているポッドキャストで、次の

ようなことをお話しされておられました。


すなわち、リスナーの方から、従業員との

飲食代金は、誰がどう負担したらよいのか

という質問に対して、小山さんは、「参加

者の方に2千円~5千円程度の負担はして

もらうが、残りは社長のポケットマネーで

払う」と、ご自身の実践しておられること

をお話しされておられました。


ここで、私が小山さんの言葉が耳に残った

ところは、「残りを負担するのは、会社の

経費ではなくて、社長のポケットマネーで

なければ、従業員はよろこばない」とお話

されておられたところです。


この小山さんのような、飲み代の負担の仕

方や、誰が負担するかということについて

は、私も正しいかどうかということは言え

ないと思っています。


ただし、会社の経費で飲み代を負担しても

従業員はよろこばないという考え方をする

経営者の方は少ないと思います。


会社の経費で飲み代を負担したとき、それ

は社長の「おごり」になるかどうかという

ところは、立場によって見解が分かれると

思います。


というのは、従業員の方の中には、会社の

経費には自分の稼いだ分も入っていると考

える方もいるでしょう。


そこで、小山さんは、そこまで従業員の方

の立場に寄り添っているということなので

はないかと思います。


ただ、これは、従業員の方に譲歩している

ということではなく、社長であっても、会

社との関係は従業員と同じであり、だから

こそ「会社の経費は社長の一存で自由に使

える」と考えることは控えているのではな

いかと思います。


これとは別の記事ですが、サイバーエー

ジェントの社長の、藤田晋さんのインタ

ビュー記事を読みました。


(ご参考→ https://goo.gl/1T3q1n


その中で、藤田さんは「私自身、社長は役

割の一つだと思っているから、社員に偉そ

うに言ったり、威圧的な態度を取ったりす

ることはありません」とお話しされておら

れました。


この藤田さんの「社長は役割の一つ」とい

う考え方が100%正しいとは言えないと

思いますが、会社が組織的な活動をするこ

とを目指しているのであれば、社長も組織

の一員として振る舞うことは必要だと私は

思っています。


そうでなければ、社長と従業員の関係は、

王さまと家来の関係になってしまい、その

結果、「社長=会社」という「家業」の状

態から抜け出せなくなります。


会社の中には、あえて「家業」を営む例も

ありますが、そうではなく、事業を大きく

したいと考えているのであれば、なるべく

早く「企業」になる体制を整えるべきで

しょう。


むしろ、社長の頭の中が「家業」の考え方

のままであれば、「企業」になることはで

きないでしょう。


ここまで書いてきたことは、すでに多くの

方が認識されておられることですが、私は

実践されている例は少ないと感じています

ので、改めて記事にいたしました。

 

 

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