鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

情報とマーケティング

シンクタンクのソフィアバンク代表の藤沢

久美さんが配信しているポッドキャスト

ご出演された、イオレ社長の吉田直人さん

のお話しを聴きました。


(ご参考→ https://goo.gl/3S4RnQ


イオレは、当初、サッカー振興を支援する

ための、携帯電話用のサッカー新聞を配信

している会社でした。


ところが、あるユーザーから、自分の所属

するサッカーチームのメンバー間の連絡シ

ステムを作って欲しいとの要望を受け、同

社でメーリングリストを作ってあげたそう

です。


そのメーリングリストは、当初は、30人

が登録されていたものの、その後、利便性

が高いと評価され、対戦相手のチームや、

他のスポーツのチームにも利用者が現れ、

半年後には登録者が3,000人になった

そうです。


そこで、仮のサービスとして始めたこの連

絡システムを、正式なサービスとして開始

したところ、2年間でユーザーが100万

人になったそうです。


ところが、このサービスでは、直接、ユー

ザーに課金することができないことが課題

となっていました。


そこで、学生のユーザーを対象に、アルバ

イトを紹介する事業を始めることにし、そ

れを収益源とすることにしたそうです。


このイオレの事業展開を聴いたとき、私は

グーグルの事業を連想しました。


グーグルも、さまざまな無料のネットサー

ビスをユーザーに提供し、そこに広告を出

すことで収益を得ています。


ところで、以前、私は、マーケティング

向のマーケティングについて記事を書きま

した。


(ご参考→ https://goo.gl/18QxGJ


その記事では、マーケティング志向のマー

ケティングとは、もの余りの時代は、単な

る販売努力だけでは製品が売れないことか

ら、新しい需要を掘り起こすことによって

製品を販売することと説明しました。


グーグルも、イオレも、まさに、このマー

ケティング志向のマーケティングを実践し

ていると、私は考えています。


では、もの余りの日本において、それに適

しているマーケティング志向のマーケティ

ングを実践するにはどうすればよいでしょ

うか?


それは、前述の2社のように、多くの情報

を得ることだと私は考えています。


もちろん、イオレのように、約670万人

のユーザーをいきなり集めることは難しい

ですが、自社の市場で多くのデータを集め

ることが、いまの日本の経営環境に適し

た、マーケティング志向のマーケティング

を実践する必須条件だと思います。


例えば、これも、以前に紹介した、東京都

町田市にある、いわゆる街の電気屋さんで

ある、“でんかのヤマグチ”も、多くの顧

客リストを整備しているからこそ、きめ細

かいサービスを提供することが可能になっ

ています。


(ご参考→ https://goo.gl/4DHvEs


顧客のデータ収集は地味な活動ですが、成

功している会社の例から分かるように、こ

れがまさに競争力の源泉になります。


繰り返しになりますが、データ収集は、一

朝一夕に集まらず、大きな労力の必要な活

動ですが、これこそ、現代の経営環境に適

した手法であると私は考えています。

 

 

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