鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

現場改善がグローバル展開につながる

本日配信した、私が制作しているポッド

キャスト番組で、中小企業診断士の神谷俊

彦さんとお話をしました。

 

(ご参考→ https://goo.gl/ibehFg


神谷さんは、製造業を勤め上げた方である

一方で、私のキャリアは銀行勤務でしたの

で、今回の番組では意見は分かれました。


よい会社というのは、現場改善への情熱か

ら成し遂げられると神谷さんがお話しする

一方で、私は経営者の采配や仕組みづくり

で決まると考えています。


ただ、これは、どちらが正しいということ

ではなく、以前、私がご紹介した、ドラッ

カーのいう「知識人と管理者」のうち、神

谷さんは知識人が大切、私は管理者が大切

ということを述べているのだと思います。


(ご参考→ https://goo.gl/JqVRqg


ただ、私は神谷さんのお話を聴いて、確か

にその通りだと思ったことがあります。


それは、家具の製造販売をしている、ス

ウェーデンで創業(現在の本社所在国はオ

ランダ)した、IKEAがグローバル展開

していることです。


IKEAは、現在、フランチャイズ方式を

含め、世界36か国に店舗を出しています

が、このような会社は日本で創業した会社

に中にはありません。


私は、IKEAと同じ事業を営んでいる、

札幌に本社があるニトリも優秀な会社であ

るとは思っていたものの、国外では台湾

と米国にしか進出していません。


両社の違いについて、私は説明できません

でしたが、神谷さんは、「世界のどの地域

でも、同じデザイン、機能、価格で製品を

提供できるようにするために、IKEAの

製造現場では、あらゆる技術を駆使したり

高度な物流システムを構築したりするとい

う改善を精力的に行っている」ということ

です。


私は、ニトリのような会社は、効率的なS

CM(サプライチェーンマネジメント、供

給連鎖管理)の構築を、経営者が主導的に

構築しており、早晩、それをそのまま国境

をまたいで展開できると考えていました。


しかし、日本にグローバル企業が多くない

という現状を考えると、神谷さんのご指摘

のような、現場からの改善の差が、グロー

バル化の差となっているのだと思います。


神谷さんがこのような見方をするのは、も

ちろん事実を踏まえてはいるものの、それ

だけではなく、神谷さんご自身も、長年、

製造現場に携わってきて、現場からの改善

で会社の業績を高めてきたという自負があ

るのだと思います。


そして、結局、その現場改善の意欲の源泉

は、製造現場の情熱ということでした。


今回の記事の結論は、経営者は、熱い思い

を持っている現場担当者の意欲をいかに高

めるか、それを結果につなげるかという能

力も大切になるということです。


これを、現在より、もっと上手に実践でき

る経営者がたくさん登場すれば、日本にも

グローバル展開する会社がたくさん登場す

るのかもしれません。


また、私も、自分の考え方と逆の考え方を

持っている人と話したことは、とても有意

義であったと感じました。

 

 

※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。

→ http://yuushi-zaimu.net/conference/

 

 

f:id:rokkakuakio:20180405153708j:plain