鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

自慢することが目的の経営者

これまで融資のご相談を受ける中で、何人

かの方から、「知人がメガバンクから無担

保で1,000万円の融資を受けたときい

たので、自分も同様に融資を受けたい」と

いうようなご要望を受けたことがありま

す。


このようなご相談はあまり乗り気がしない

のですが、それでも要望通りのことができ

ないか検討すると、やはり、難しい状況の

場合がほとんどです。


というのは、そもそも月商が少なく、

1,000万円の融資が必要な理由が見つ

かりません。


ご相談者の知人の方が1,000万円の融

資を受けることができたことが事実であっ

たとしても、それは、それなりの商いがあ

り、かつ、信用力があったからであり、会

社の評価を銀行から融資が受けられかどう

かで判断するということは本末転倒です。


恐らく、そのようなご相談者は、売上高や

利益では知人の方にかなわないことが分

かっているので、銀行から同様の融資を受

けたという事実を作って、少しでも知人と

の差を埋めたいと思ったのでしょう。


ところで、先日、心理カウンセラーの山口

さんが、同様のことをしている女性の起業

家についてブログの書いておられました。


(ご参考→ https://goo.gl/fNuY3C


タガメ型の女性起業家は自己重要感を埋

めるために、お客さんを利用するのが特徴

です。


目の前のお客さんが何を必要としている

か、目の前のお客さんをどうサポートする

かよりも、『自分がどれほど稼いでいる

か』ということをアピールする方が大事な

んです。


ビジネスでしっかりとお金を稼ぐことは大

事です。


でも、タガメ型の女性起業家の場合は、お

金を稼ぐことそのものよりも、お金を稼ぐ

ことを通じて他人から称賛されることの方

が実は重要なんです」


タガメは、カエルや小型の魚などをとらえ

る肉食の水生昆虫で、他人から賞賛される

ことで満足する起業家の様子を山口さんは

タガメに例えているようです。


そして、山口さんは、女性起業家という前

提で記事を書いておられますが、私は、前

述の方を含め、何人かの男性の同様の起業

家の方にお会いしてきました。


さらに、最近は、誰でも起業しやすい環境

になっているので、かつてより、このよう

な経営者は増えているのではないかと思い

ます。


私は、心理学については専門外ですが、劣

等感を埋めるために起業した方は、早晩、

事業に行き詰るであろうということは明か

です。


解決策については、文字数の兼ね合いで割

愛しますが、経営者は、スキルの前に人間

性が重要という当然のことについて、自慢

をしたがる経営者の方を引き合いにして述

べさせていただきました。

 

 

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