鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

出版懇親会

私は、不定期ですが、出版に関心のある方

を集めてクローズドの懇親会を開いていま

す。


この会のきっかけは、私の本の編集者の方

から、「誰か出版したいと思っている人を

紹介して欲しい」という依頼を受けている

一方で、私の周りにも「出版させてくれそ

うな編集者を紹介して欲しい」との依頼も

受けていたことから、両者を堅苦しい場所

でないところで引き合わせようということ

で始めることにしたものです。


おかげさまで、この会がきっかけで、何人

かの方が出版を実現するに至っています。


というのも、この会は、「出版」にとらわ

れず、お互いの人となりを知る機会にな

り、編集者の方としても、出版希望者から

出された企画書を、じっくり考えられるよ

うになるからではないかと思っています。


一方で、私は、何人かの出版希望者が一同

に集まって、出版編集者の前でプレゼン

テーションを行い、その場で、「採用」、

「不採用」の判定をされる会議を見学した

こともあります。


このような場で、採用される企画は圧倒的

に少ないですが、これはこれで、ありだと

思っています。


ただ、これは、企画書やプレゼンテーショ

ンを中心に判断されるので、出版の意図が

明確な題材が中心に採用されるでしょう。


逆に、私が開いた懇親会を通して出版企画

が採用された方は、タイトルなどは、やや

抽象的ではあっても、企画書だけからでは

把握することができない、著者の経歴、背

景、人格まで知る機会があるので、中身の

濃いものを書いてもらえるかどうかという

ところまで把握されたうえで、判断された

のでしょう。


ところで、この、出版編集者と出版希望者

の間のご縁をつなぐ場をつくることをして

きて、銀行と融資希望者の関係も似ている

のではないかと思うようになりました。


プレゼンテーションをして出版企画を採用

してもらうという方法は、財務状況が良好

であったり、事業戦略が明確であったりと

いった、顕著な特徴がある会社が銀行から

融資を受けるときに似ていると思います。


このような会社は、銀行に対してしっかり

とした説明さえできれば、融資を受けるこ

とができるでしょう。


一方で、懇親会から出版企画を採用しても

らうという方法は、目立った特徴はないも

のの、なかなか表に現れない特徴を持って

いたり、経営者自信が把握していない強み

などがある会社が、普段から銀行と懇意に

していることによって融資を受けることが

できるようになる場合と似ていると思いま

す。


銀行と会社の間で、いわゆる、人間関係を

構築した上に、なかなか言葉には出せない

特徴があるということを銀行に認識しても

らえれば、融資に成功するでしょう。


そして、日本の中小企業では、どちらかと

いうと、後者のような会社が多いのではな

いでしょうか?


中小企業は派手な特徴が必ずしも必要では

ありませんが、顕著な特徴がないのであれ

ば、一発勝負のような説明の仕方では、銀

行から融資を受けることは難しいと思いま

す。


自社の良さを時間をかけて理解して欲しい

という経営者の方は、普段から銀行との人

間関係を構築する必要があるということ

を、出版懇親会で出版を実現させた人が何

人か登場してきたという実績を見て感じま

した。

 

 

 

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