鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

ふたりでの創業

ホンダの本田宗一郎さんと藤沢武夫さん、

ソニー井深大さんと盛田昭夫さんのよう

に、日本を代表する会社の中には、ふたり

の名経営者が創業したという例が少なくあ

りません。


それに倣っているかどうかは分かりません

が、私のお手伝いしてきた会社や、知人の

会社でも、ふたりで創業したという例を多

く見ています。


しかし、私の見てきた例では、残念ながら

失敗した例が圧倒的に多いようです。


ただし、ここでの「失敗」とは、事業その

ものに失敗するというだけでなく、ふたり

で事業に携わることに失敗したという例も

含まれます。


したがって、いったん、ふたりで創業した

ものの、その後、事業展開がうまくいかな

かったので、それぞれが個別に創業したと

ころ、事業がうまく軌道に乗ったという例

もあります。


結論として、私は、きちんとした事情がな

い限り、創業は、ひとりのリーダーシップ

に基づいて行うことが妥当だと考えていま

す。


創業直後は、経営者に多くの判断が求めら

れます。


それらに対応するには、迅速かつ臨機応変

な対応が必要です。


しかし、創業者が2人の場合、お互いに連

絡を緊密にすることができるとしても、即

断即決は、1人の場合と比較して遅くなり

ます。


ただし、実際は、連絡が緊密にできるかど

うか、意思決定が迅速になるかどうかとい

うことよりも、創業前は意気投合した間柄

であっても、創業後は、お互いの考え方の

違いが徐々に表面化してきて、空中分解し

てしまうのではないかと思います。


もうひとつは、ひとりで創業するよりも、

ふたりで創業する方が、大きな力を発揮で

きると思っていたものの、実際は、創業後

は、お互いにやりたくないことを押し付け

合うことになっただけ、という例も見てい

ます。


私は、ふたりでの創業が必ずしも間違って

いるとは考えませんが、創業はひとりの

リーダーシップの下で行うことが向いてい

ると考えます。


もし、ふたりで創業する場合は、どちらか

が、どちらかの支持に従うという前提で創

業したりするなど、お互いに依存的になら

ない方が無難でしょう。

 

 

 

 

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