鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

ポジショニング

先日、世界最大のディスカウントストアの

ウォルマートが、日本のスーパーマーケッ

トの西友の事業の売却を検討しているとの

報道がありました。


ウォルマート西友を傘下に収めたのは、

2008年であり、売却が実現すれば、約

10か年での撤退となります。


このような例は、2000年に日本に進出

し、5年後に撤退した、フランスのスー

パーマーケットのカルフールに次ぐもので

す。


2社の共通点は、主に、商品の安さで顧客

を引き付けようとしたことですが、日本で

は、必ずしも安さだけが支持されているわ

けではなく、その結果、思うように事業展

開ができなかったということのようです。


裏を返せば、小売業(およびサービス業)

も、必ずしも安売り競争に参入しなくても

勝負できるということを、私は改めて確信

しています。


日本では、まだまだ、地場スーパーが健闘

しているのは、前述のような経営環境の特

徴によるものでしょう。


そこで、今回の記事の結論は、中小企業こ

そ、経営環境をよく研究するべきというこ

とです。


もう少し具体的に言えば、ポジショニング

を明確にし、それに基づいたマーチャンダ

イジング(適切な品ぞろえ)を行うという

ことです。


ポジショニングはあまりにも有名なマーケ

ティング手法ですが、あえて説明すると、

自社の事業の立ち位置で特徴を出そうとす

ることです。


例えば、スーパーマーケットでは、低価格

←→高品質と、品ぞろえ重視←→専門性重

視といった、2つの軸を使い、自社はどの

ポジションで特徴を出そうとしているかを

決めます。


前述の2つの外資系のスーパーの例では、

低価格かつ品ぞろえを重視していました

が、それでは日本ではあまりうまくいかな

かったようです。


日本では、やはり、価格よりも、生鮮食品

が豊富であったり、ナショナルブランド

はなく地場醤油を販売するなど、地元の需

要にきめ細かく対応するといった、専門性

が重視されているようです。


そして、日本では、1店舗でも高い独自色

で奮闘しているスーパーはいくつもあるよ

うです。


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そこで、日本においては経営環境の調査、

特にポジショニング設定が大切というこを

を、私も経験的に感じています。


具体的な調査方法の説明については割愛し

ますが、小売業にかかわらず、あらゆる事

業において、業績を改善しようと考えてい

る会社経営者の方には、ぜひ、ポジショニ

ングを検討することをお薦めします。

 

 

 

 

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