鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

クルー満足度84%

いま、マクドナルドさんのテレビコマー

シャルで、「働く環境のクルーの満足度

は84%」と放送されています。


( https://youtu.be/kgLdkpz9ET8 )


この満足度は、とても高いと私は感じて

います。


そして、現在、私が制作しているPod

cast番組にご出演していただいてい

る、マクドナルドOBで、経営コンサル

タントの松下さんのお話をきいている

と、その数値は決して嘘ではないと感じ

ます。


同社では、従業員の方が職場をあまり評

価せず、短期間で退職してしまうと、さ

らに募集をしたり育成したりするコスト

が膨らんでしまうので、それを防ぐため

に、従業員の満足度を高めているようで

す。


そして、それは、顧客満足度にもつなが

る、一石二鳥の施策でもあります。


ただ、この従業員満足度を高めるための

活動は、確かに容易ではないようです。


例えば、マクドナルドでは、時給を上げ

るときや昇格させるときの根拠を、すべ

て書き出して、店内に掲示しているよう

です。


松下さんによれば、その書き出した内容

は、畳一畳分にもなるそうです。


こうすることで、評価の公平さを従業員

に理解してもらえるので、不満がなくな

るだけでなく、従業員自身がどれだけ成

長したかを自ら確認でき、そして、自分

がどれだけお店に貢献しているかもわか

るので、士気が高まるということです。


そして、松下さんは、そのようなことを

するために労力やコストは必要ではある

ものの、従業員に短期間で辞められてし

まうことによって発生する労力やコスト

に比べたら、ずっと少ないということで

した。


多くの経営者の方は、「事業を発展させ

るためには、顧客満足度を高めなければ

ならないが、そのためには、まず、従業

員満足度を高めなければならない」と聞

いても、「そんなことはわかっている

が、それは建前で、現実にはそんなこと

はなかなか実践できない」と考えている

のではないでしょうか?


上から目線で恐縮ですが、私は、そのよ

うに考える経営者の方は、実は、従業員

満足度を高めることができないか、また

は、億劫がっているだけで、それを正当

化するために、従業員満足度を高めるこ

とは建前というように言い訳しているの

だと思います。


しかし、繰り返しになりますが、松下さ

んは、従業員満足度を高めるための労力

やコストは、新たに従業員を募集し、育

成する労力やコストよりも少ないと述べ

ています。


それが事実であれば、倫理的、道徳的な

価値観を排除しても、従業員満足度を高

めることの方が、理にかなっているで

しょう。


これについても、「手段はどうであれ、

事業が黒字になればよい」という反論を

する方もいると思いますが、従業員満足

度に否定的な方が業績をあげようとする

ときは、単に、従業員を酷使しているだ

けなのではないでしょうか?


さらに、「マクドナルドが従業員満足

を高めることができるのは、大企業だか

らだ」と反論する人がいるかもしれませ

ん。


でも、従業員満足度を高めているのは、

お店単位の活動であり、それを実践する

ためのノウハウも、松下さんが3冊のご

著で惜しみなく公開しています。


今回は、マクドナルドの例で述べました

が、現在の日本で、会社が業績を高める

ための手法は、経営者の方が、より経営

者らしい活動をすることだと私は考えて

います。


これは、私の経験から感じるのですが、

業績の芳しくない会社の経営者ほど、現

場にしがみついて、本来の経営者として

の役割から逃げているように感じていま

す。


(ご参考→ https://goo.gl/8cR5mY

 

 

 

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