鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

被害者でいたい欲求

私の書いているブログのアクセス数を調べ

たところ、ある特定の記事に集中してアク

セスがあることがわかりました。


その記事は、ある有名な心理セラピストの

Kさん(仮名)に私が同感するという内容

です。


すなわち、Kさんは、自ら努力して改善し

ようとする人には手を差し伸べるが、その

努力をしない人に対しては支援はするつも

りはないと考えているそうです。


そして、私も、経営コンサルタントとし

て、自ら改善のための努力しようとする経

営者には懸命にご支援したいという気持ち

になるが、他人に頼ろうとばかりする経営

者には、支援の成果にも限界があるという

内容です。


では、なぜ、この記事にたくさんのアクセ

スがあったのかというと、恐らく、Kさん

に批判的な方が多く、そのような方がKさ

んのブログを検索したときに、私のブログ

も検索結果に表れるので、私のブログも閲

覧されるようになったのだと思います。


少し話がずれますが、Kさんにセラピーを

依頼したところ、自分の価値観と違う価値

観をKさんが持っていて、期待がはずれた

ことが分かれば、そこでそれ以上Kさんと

は関わろうとしなければいいだけだと思う

のですが、批判的な人がずっとKさんの批

判を続けることは無意味だと思います。


それにもかかわらず、ずっとKさんの批判

を続けている人は、恐らく、Kさんに自分

の本心を指摘されてしまったのだと思いま

す。


ところが、それを受け入れたくないので、

Kさんを批判することによって、表面的に

自分の正当性を保とうとしているのでしょ

う。


ちなみに、Kさんが指摘した本心とは、自

分は常に他の人からひどいことをされる被

害者でいたいと思っている、ということで

す。


もし、自ら変わろうと努力をする場合、そ

れは、自分が被害者ではないという前提に

なるので、自分が被害者でいたい人は、絶

対に自分を変えようとしません。


これも蛇足ですが、Kさんによると、「自

分は被害者だ」と主張する人は、実は、周

りの人に対して、その人を被害者扱いさせ

ることを強要している加害者になっている

ということです。


だから、自分が被害者であり続けたい人

は、Kさんに対して攻撃的になるのでしょ

う。


話を戻して、今回、なぜこのようなことを

書いたのかというと、起業する人の中に

も、本当の目的は起業することでない人に

会うことがあるということをお伝えした

かったからです。


起業が本当の目的でない方の、本当の目的

はいくつかあるのですが、最も多いもの

は肩書や世間体です。


起業のご相談を受ける中で、「この人は、

なんか無理をして起業しようとしている」

と感じることがあります。


そのような方に対しては、実際にはそこま

ではきくことはしていませんが、恐らく、

「自分は経営者にならなければ一人前とし

て認められない」と考えているのではない

かと思います。


ただ、ここまでのお話も、私があえて述べ

るまでもなく、多くの方がご存知だと思い

ます。


その一方で、前述のKさんに批判的な方が

たくさんいることと同様に、満たされない

心を満たすために起業する方も少なくない

と感じています。


では、どうすればよいのかということにつ

いては割愛しますが、少なくとも、空虚さ

を満たすことを目的として起業する人は、

ほぼ、成功することはないでしょう。


これは当たり前のことなのですが、経営者

の肩書は登記手続きで得ることはできます

が、厳しさを増す経営環境を乗り切るため

に必要な強力なリーサーシップを持つどこ

ろか、自分のことで精いっぱいの人が起業

しても、さらに、事業に失敗するという傷

の上塗りになってしまいます。

 

 

 

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