鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

ポストが赤いのは社長の責任

経営コンサルタントの小山昇さんのご著書

「人を動かしたいなら、『やれ』と言って

はいけない-思い通りに部下が動く“すご

い”伝え方」( https://amzn.to/2Q4TY46 )

を拝読しました。


この本は、タイトルからもわかる通り、経

営者がどうやって従業員の心を掌握するか

というノウハウが書かれています。


その中で、私が最も印象に残ったものは、

次の、消極的な人を動かすためのことばで

す。


3流社長:「とにかくやれ」という


2流社長:「しっかりやれ」という


1流社長:「でたらめでいい」という


なぜ、「でたらめでいい」が1流なのかと

いうことは説明するまでもないと思います

が、消極的な人に対して最優先すべきこと

は、成果を上げることよりも行動してもら

うことだからです。


ただ、経営者としては、せっかく行動して

もらうのであれば、少しでも成功してほし

いと考えてしまうので、「とにかくやれ」

とか「しっかりやれ」ということばが出て

しまう人もいるのでしょう。


でも、そういう「欲張り」な考えが出ない

ようになるには、小山さんがよく口にして

おられる、「電信柱が高いのも、郵便ポス

トが赤いのも社長の責任である、社長が知

らないうちに起ったことでも、すべて社長

の責任」(これは、経営コンサルタント

一倉定さんのことばを、小山さんが引用し

て使っているようです)という考え方をし

ているからでしょう。


「すべて社長の責任」というのは、社長の

責任の重さも示していると思いますが、私

は、だからこそ、社長は問題が起きたり、

課題がなかなか解決しなかったりするよう

な要因を取り除く、すなわち、プロセスの

改善に責任があるということを示している

と思います。


そこで、小山さんは、消極的な人に動いて

もらうために、「でたらめでもよいので、

とにかく行動してください、その結果につ

いては社長が責任を負います」と言うこと

ができるのだと思います。


逆に、自らはプロセスについて何ら関与し

ないにも関わらず、従業員に対して結果責

任しか求めない社長は、社長の役割を果た

していないと、私は考えています。

 

 

 

 

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