鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

おまえは偉くない

「おまえなんかちっとも偉くない。おれの

権限でいつでもクビにできるんだ」


これは、私が会社勤務時代に当時の上司か

ら言われた言葉です。


当時は、いまほど騒がれていませんでした

が、パワハラです。


ただ、私が「私は偉いですよね」と質問し

たことに対し、「おまえなんか偉くない」

といわれたのであれば分かるのですが、そ

んなことを口にしてもいないのに、脈略も

なく「おまえなんか偉くない」と言われま

した。


これは、上司が、なかなか出世できないで

いた焦りから、部下である私に八つ当たり

して口から出たようです。


すなわち、「おまえなんか偉くない」とい

う言葉は、実は、その上司が、自分自身に

向けて言っていたのだと思います。


ただ、程度の差はあっても、私も会社員時

代は早く出世したいと考えていたので、私

の価値観もその上司と同じだったというこ

とになります。


でも、それが強すぎると、その上司のよう

になってしまうので、気をつけなければい

けないと考え、その上司のふるまいを「他

山の石」とすることにしました。


ところで、いま、私は経営者の方の事業改

善のためのご相談を受けているのですが、

やはり多くの人が「偉くないと自分の価値

がない」と思っていると感じています。


例えば、起業した動機が、「社長」や「代

表取締役」の肩書が欲しいとか、周りの人

から注目を浴びるために無理をして着飾っ

たり高い自動車に乗ったりするような人で

す。


「社長になったからといって、派手になる

ことはやめるべきだ」とは言いませんが、

得てしてそういう方は、上から目線で恐縮

ですが、打たれ強くないようです。


というのは、そのような方は、社長の役割

を果たすことよりも、社長らしい社長でい

ることを優先してしまうので、率先して営

業努力をするとか、従業員の盾になるとい

うことなどは苦手のようです。


でも、「偉くなければ自分の価値はない」

と考えていない社長は、ピンチのときでも

じっと挽回のチャンスが来るまで地道な努

力を続けられる社長だと思います。


そして、そういう人こそ、真に偉い社長だ

ということが今回の記事の結論です。

 

 

 

 

 

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