鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

日報で行動を変える

私がコンサルティングをしてきて実感して

いることは、顧問先の会社に事業の改善を

してもらうには、改善の方法を経営者に理

解してもらうことすことよりも、経営者に

改善を実践してもらうことの方が重要にな

るということです。


というのは、経営者の方が改善の方法を理

解してくれていても、それは顕在意識で理

解しているのであって、経営者の方の行動

の90%以上を支配している潜在意識が変

わらなければ、改善の方法はなかなか実践

してもらうまでには至らないからです。


潜在意識は、その人を防衛的に行動させよ

うとする、すなわち、行動が変化しないよ

うにその人に働きかけるので、改善の方法

を顕在意識で理解してもらった上に、潜在

意識にも何らかの働きかけをしなければ、

経営者の行動が変わるところまで至りませ

ん。


そのひとつの方法が、改善の方法の重要性

を理解してもらうことです。


これは、正攻法であり、ある程度は効果が

あるのですが、効き目はあまり大きくあり

ません。


例えば、「これを実践して利益を出さなけ

れば、銀行からの支援は打ち切られます」

と経営者に説明すれば、「銀行に見放され

てはたいへんだ」と感じ、改善策を実践し

ようとするでしょう。


ただ、その「たいへんだ」という考えは、

多くの場合、あまり長続きしません。


そこで、顕在意識を通して潜在意識へ働

きかけることよりも、直接潜在意識へ働

きかける方が効果が高いと私は考えてい

ます。


そのひとつが日報です。


なぜ日報なのかというと、毎日書くものが

日報だからです。


私のいう日報とは、活動の記録という目的

のために書くものではなく、その日気づい

たことは何かということや、改善状況の確

認が目的です。


これらの作業を毎日行うことによって、な

かなか変わろうとしない「やっかいな」潜

在意識も変化することになるのです。


繰り返しになりますが、改善策を実践する

には、言葉で理解するだけでは足らず、日

報を書くというような行動を通して潜在意

識に働きかけなければ、なかなか難しいと

いうことが今回の記事の結論です。


「頭では分かっているけれどなかなか実行

できないでいる」というような悩みを持っ

ている経営者の方は、それを改善する手法

のひとつとして、日報を書くことをお薦め

します。

 

 

 

 

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