鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

限界利益の限界とは

限界利益」という言葉は、初めて見る人

にとっては、「???」となるのではない

でしょうか


すなわち、「何が限界なの?」と感じると

思います。


実は、私も会計を学び始めたとき、そう感

じました。


とはいえ、すでに多くの方がご存知の限界

利益を改めて説明すると、売上高から変動

費を除いた残りを指します。


限界利益=売上高ー変動費


売上高は、変動費と固定費と利益の合計で

すから、限界利益は固定費と利益の合計と

も言えます。


限界利益=売上高ー変動費

=(変動費+固定費+利益)-変動費

=固定費+利益


ちなみに、変動費や固定費は管理会計の考

え方であり、財務会計に基づいた決算書に

は、変動費、固定費といった科目はありま

せん。


ただ、変動費を売上原価、固定費を販売費

及び一般管理費と考えていただいても、お

およそ問題ありません。


その場合、売上総利益限界利益というこ

とになります。


では、「???」と感じる、売上高から変

動費を除いた金額が、なぜ、限界利益なの

かということです。


実は、私もはっきりと分からないのです

が、英語のMarginalProfit

のMarginalを限界と訳したからだ

と思います。


Marginalは、日本語でもよく使わ

れる、マージン(Margin)の形容詞

と言えば分かりやすいと思います。


マージンは、端や縁という意味ですが、売

上高の内訳の中で、大きな割合を占める仕

入(=変動費)ではなく、端にある部分の

利益ということから、Marginalと

いう表現がされたのでしょう。


その訳を限界としたために、「???」と

いう言葉になったのだと思います。


ですから、本来の意味からすれば、限界利

益よりも、周辺利益とか外縁利益という訳

の方が、分かりやすくなったのではないか

と、私は考えています。


ちなみに、Marginは、数学の微分

概念でもあります。


すなわち、商品がひとつ売れた時に増える

利益という意味も、限界利益にあると私は

考えています。


もうひとつ、限界利益という考え方が重要

視されている理由は、これも言及するまで

もありませんが、限界利益と固定費が同じ

額となる時の売上高が、損益分岐点売上高

になるからです。


今回は、???な限界利益について説明し

ましたが、これを読んだ方は、もう、限界

利益の意味を完璧に覚えることができたの

ではないでしょうか?

 

 

 

 

 

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