鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

あんなの飾りですよ!

「あんなの飾りです。偉い人にはそれが分

からんのですよ」というのは、SFアニメ

ガンダムに出てくる有名なセリフです。

 

したがって、説明の必要はあまりないと思

いますが、念のため触れておくと、主人公

のライバルのシャアが、新たに開発したば

かりのモビルスーツ(≒ロボット)のジオ

ングに乗ろうとしたら、それに脚がついて

いないことに気づき、「脚がないな」とつ

ぶやいたところ、ジオングを整備していた

整備士が返したセリフが前述のセリフだっ

たというものです。


本題からそれますが、ジオングに脚がない

のは、開発途中だったにもかかわらず戦況

が悪化したので、未完成のままシャアが戦

闘に使うことになり、整備士が気休めで脚

は飾りだと言ったのか、もともとモビル

スーツの開発現場では脚は不要と考えてい

て、あえて脚をつけなかったのかはわかり

ません。


本題にもどり、早稲田大学大学院教授の長

内厚さんが、ダイヤモンド社に、前述の整

備士のセリフの中にある「偉い人」が日本

の経営者とかぶって見えるという論文を寄

稿しておられました。


(ご参考→ https://bit.ly/2Epr4E5


詳細は、論文をお読みいただきたいのです

が、その主旨は過剰品質は避けるべきとい

うものです。


私も、この過剰品質や、提供する側だけが

こだわっている品質には疑問を感じること

があります。


かつて、リバイバルプランを実践する前の

苦境に立っていた日産自動車も、業況が悪

化したのは過剰品質が原因だったと言われ

ています。


すなわち、自動車を作る側がこだわって、

コストをかけて品質の高い自動車を製造し

ても、その品質の高さはユーザーが必ずし

も求めていないものであったり、ユーザー

からは見えないものであったりしたことか

ら、日産から見た品質の高い自動車は、

ユーザーからは単に値段の高い自動車でし

かなかったということです。


悲しい事実かもしれませんが、売る側から

見た品質は、買う側から見て必要とされな

ければ、無意味であり、一切の利益をもた

らさないわけです。


このような過剰品質については2つの対応

があります。


ひとつは顧客を啓蒙し、品質の価値を認め

てもらうことと、顧客が求める品質だけを

提供することです。


ただ、中小企業では、経営者が起業した動

機として、高品質の製品を提供したいとい

うものがあったとき、その品質が過剰品質

であれば、顧客からは単なる高い製品であ

るものの、経営者はそのこだわりをなかな

か捨てきれないということがままあると、

私は感じています。


このようなときは、前述の顧客を啓蒙する

か、必要とされる品質だけで製品を作れば

よいのですが、「よい製品は必ず売れる」

という思い込みからは、なかなか抜けられ

ないようです。

 

 

 

 

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